東京外国為替市場概況・15時 ドル円、上昇

 24日の東京外国為替市場でドル円は上昇。15時時点では144.10円と12時時点(143.66円)と比べて44銭程度のドル高水準だった。中国人民銀行の緩和スタンスを好感して香港・中国株が軒並み大幅高となり、リスク志向ムードが広まるなかで143.90円台まで上昇。その後に伝わった植田日銀総裁の挨拶では政策金利の引き上げについて言及も、「政策判断に当たって、時間的な余裕がある」とも述べられた。追加利上げを急がない姿勢の確認も後押しに、ドル円は144.20円までドル高円安が進んだ。

 ユーロ円は堅調。15時時点では160.17円と12時時点(159.54円)と比べて63銭程度のユーロ高水準だった。香港・中国株高を背景にオフショア人民元(CNH)円や豪ドル円が上げ幅を拡大し、リスクオンの動きにユーロ円も追随。植田日銀総裁の挨拶で円安基調が強まったことも支えに、160.30円までユーロ買い円売りが進んだ。
 なおCNH円は20.49円まで上昇し、豪ドル円も一時98.95円まで本日レンジの上限を広げた。

 ユーロドルは小じっかり。15時時点では1.1116ドルと12時時点(1.1105ドル)と比べて0.0011ドル程度のユーロ高水準だった。豪ドルが対ドルで上昇した場面では、つれて1.1120ドルまでじり高となった。

 豪ドル/ドルは0.6869ドルまで上昇後に伸び悩み。豪準備銀行(RBA)はこの日、市場予想通りに政策金利を4.35%で据え置くことを決定。声明では基調インフレが高過ぎることが指摘され、インフレの上振れリスクも残ると述べた。買い優勢となっていた豪ドルだが、「今回は利上げ検討されず」とのブロックRBA総裁の発言を受けて0.6840ドル割れまで緩んだ。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:143.38円 - 144.20円
ユーロドル:1.1103ドル - 1.1120ドル
ユーロ円:159.24円 - 160.30円


(小針)
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