ニューヨーク外国為替市場概況・24日 ユーロドル、反発

 24日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.1180ドルと前営業日NY終値(1.1111ドル)と比べて0.0069ドル程度のユーロ高水準だった。中国の金融緩和策発表を受けてアジアや欧州の株式相場が上昇すると、リスク・オンのユーロ買い・ドル売りが先行。9月米消費者信頼感指数や9月米リッチモンド連銀製造業指数が予想を下回り、米長期金利が低下すると全般ドル売りが優勢となり、取引終了間際に一時1.1181ドルと日通し高値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時100.35まで低下した。
 なお、米格付け会社ムーディーズはこの日、米大統領選後の米政府の信用リスクを分析したリポートを公表。「債務増加続けば、『Aaa』格付けとの整合性はさらに低下する」と指摘し、格下げの可能性を警告した。同社は昨年11月、米国の信用格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げている。

 ドル円は続落。終値は143.23円と前営業日NY終値(143.61円)と比べて38銭程度のドル安水準だった。ユーロやポンドに対してドル安が進むと、円に対してもドル売りが先行。米消費者信頼感指数の下振れをきっかけに米長期金利が低下すると全般ドル売りが活発化し、5時30分前に143.11円と日通し安値を付けた。一時3.80%台まで上昇した米10年債利回りは3.72%台まで低下する場面があった。
 17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを主張し、0.50%の利下げ決定に反対票を投じたボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事はこの日、「インフレは目標の2%をなお不快なほど上回っている。慎重に利下げを進める必要がある」などと述べたと伝わった。

 ユーロ円は反発。終値は160.12円と前営業日NY終値(159.57円)と比べて55銭程度のユーロ高水準。ただ、NY市場に限れば160円台前半でのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:143.11円 - 144.68円
ユーロドル:1.1103ドル - 1.1181ドル
ユーロ円:159.24円 - 161.11円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。