欧州マーケットダイジェスト・3日 株安・ポンド安・円もみ合い

(3日終値:4日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=146.65円(3日15時時点比△0.10円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.80円(△0.19円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1033ドル(△0.0006ドル)
FTSE100種総合株価指数:8282.52(前営業日比▲8.34)
ドイツ株式指数(DAX):19015.41(▲149.34)
10年物英国債利回り:4.016%(▲0.009%)
10年物独国債利回り:2.144%(△0.052%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
9月スイス消費者物価指数(CPI)
(前月比)   ▲0.3%      0.0%
9月仏サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値
        49.6       48.3
9月独サービス部門PMI改定値
         50.6       50.6
9月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
         51.4       50.5
9月英サービス部門PMI改定値
         52.4       52.8
8月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比)   0.6%      0.7%・改
(前年比)   ▲2.3%    ▲2.2%・改

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円はもみ合い。「本邦輸出企業の円買い・ドル売りが断続的に持ち込まれた」との声が聞かれる中、日本時間夕刻に一時146.30円付近まで下落したものの、アジア時間早朝に付けた日通し安値146.29円がサポートとして働くと下げ渋った。
 NYの取引時間帯に入り、9月米ISM非製造業景況指数が54.9と予想の51.7を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが優勢に。23時過ぎに一時147.18円付近まで値を上げた。
 もっとも、アジア時間に付けた日通し高値147.24円が目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。ISM非製造業の雇用指数が弱かったことや、イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念も相場の重し。
 バイデン米大統領が「イスラエルによるイラン石油施設への攻撃を協議中」と述べたと伝わる中、「成り行きを見極めたい」との指摘もあり、相場は大きな方向感が出なかったようだ。

・ユーロドルは下げ渋り。欧州市場では狭いレンジでのもみ合いが続いていたが、NY市場に入ると米ISM非製造業景況指数の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが優勢に。23時30分過ぎに一時1.1008ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、節目の1.1000ドルに観測されているオプション絡みの買いなどが相場を下支えすると1.1036ドル付近まで下げ渋った。

・ポンドは全面安。アジア時間に伝わったベイリー英中銀(BOE)総裁の「インフレの動向次第で一段と積極的に利下げに動く可能性がある」との発言を受けて、欧米市場でもポンド売りの流れが続いた。ポンドドルは一時1.3092ドルと日通し安値を付けたほか、ユーロポンドは0.8434ポンドと日通し高値を更新した。ポンド円も本日安値となる192.14円まで値を下げた。

・ユーロ円もドル円と同様に方向感に乏しい展開だった。中東を巡る地政学リスクの高まりで株価の下落とともに円買い・ユーロ売りが先行すると、日本時間夕刻に一時161.38円と日通し安値を付けた。そのあとは買い戻しが優勢となり、162.36円付近まで持ち直したものの、アジア時間に付けた日通し高値162.49円手前で失速。0時30分前には161.50円付近まで押し戻された。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに小反落。BOEによる早期利下げ観測を背景に買い先行で始まったものの、中東の地政学リスクが意識されると徐々に上値が重くなり下げに転じた。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られたほか、セグロやユナイト・グループなど不動産株が軟調に推移し、相場の重しとなった。半面、原油高を背景にBPやシェルなどエネルギー株が買われ、相場を下支えした。

・フランクフルト株式相場は4日続落。イスラエルとイランを巡る地政学リスクへの懸念が相場の重しとなった。個別ではポルシェ・オートモービル・ホールディング(3.57%安)やコンチネンタル(3.48%安)、ボノビア(2.92%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
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