ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、3日続伸

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は148.70円と前営業日NY終値(146.93円)と比べて1円77銭程度のドル高水準だった。米労働省が発表した9月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比25.4万人増と予想の14.0万人増を上回り、失業率が4.1%と予想の4.2%よりも強い結果となったことが分かると、市場では米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが想定より遅くなるとの見方が強まった。米長期金利の急上昇とともに円売り・ドル買いが広がると、1時30分過ぎに一時149.00円と約1カ月半ぶりの高値を付けた。
 グールズビー米シカゴ連銀総裁は米雇用統計の結果について「素晴らしい」と評価したうえで、「こうした報告がさらに続けば、米経済が完全雇用と低インフレの状態にあるとの自信が高まる」との見方を示した。
 なお、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、11月6-7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利下げを予想する確率は前日の32.1%から0%になり、0.25%の利下げが97.0%、据え置きが3.0%となった。

 ユーロドルは6日続落。終値は1.0974ドルと前営業日NY終値(1.1031ドル)と比べて0.0057ドル程度のユーロ安水準だった。米重要指標の発表を控えて、しばらくは1.10ドル台前半でのもみ合いが続いていたが、米雇用統計の上振れをきっかけに米大幅利下げ観測が後退すると、全般ドル買いが活発化した。1時30分過ぎには1.0951ドルと8月15日以来約1カ月半ぶりの安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスも一時102.69と8月16日以来の高値を付けた。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時3.9827%前後と8月9日以来およそ2カ月ぶりの高水準を記録した。

 ユーロ円は3日続伸。終値は163.26円と前営業日NY終値(162.09円)と比べて1円17銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、株高が相場の支援材料となり、4時30分過ぎに一時163.37円と日通し高値を更新した。
 なお、ダウ平均は340ドル超上昇し史上最高値を更新。ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1080円高の3万9640円まで上昇する場面があった。

本日の参考レンジ
ドル円:145.92円 - 149.00円
ユーロドル:1.0951ドル - 1.1040ドル
ユーロ円:161.01円 - 163.37円

(中村)
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