ニューヨーク外国為替市場概況・3日 ドル円、続伸

 3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は146.93円と前営業日NY終値(146.47円)と比べて46銭程度のドル高水準だった。9月米ISM非製造業景況指数が54.9と予想の51.7を上回ったことが分かると円売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時147.18円付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値147.24円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。ISM非製造業の雇用指数が弱かったことや、中東情勢が一段と悪化するとの懸念も相場の重し。
 もっとも、NY市場では大きな方向感が出にくい面もあった。イランによるミサイル攻撃を受けたイスラエルは近く報復するとの見方があり、中東情勢が緊迫している。バイデン米大統領はこの日、イスラエルが報復としてイランの石油施設を攻撃することを支持するかという記者団からの質問に対して「議論しているところだ」と回答。市場では「成り行きを見極めたい」との声も聞かれ、積極的に持ち高を傾けにくい状況となった。なお、WTI原油先物価格は5%を超す急騰となった。

 ユーロドルは小幅ながら5日続落。終値は1.1031ドルと前営業日NY終値(1.1045ドル)と比べて0.0014ドル程度のユーロ安水準だった。米ISM非製造業景況指数の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行すると、23時30分過ぎに一時1.1008ドルと日通し安値を更新した。ただ、節目の1.1000ドルに観測されているオプション絡みの買いなどが相場を下支えすると1.1036ドル付近まで下げ渋った。

 ユーロ円は続伸。終値は162.09円と前営業日NY終値(161.76円)と比べて33銭程度のユーロ高水準。ドル円と同様に、NY市場では方向感に乏しい展開だった。中東を巡る地政学リスクの高まりで米国株相場が下落すると円買い・ユーロ売りが先行。0時30分前に一時161.50円付近まで値を下げた。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し安値161.38円が目先サポートとして働くと162.10円付近まで持ち直した。

本日の参考レンジ
ドル円:146.29円 - 147.24円
ユーロドル:1.1008ドル - 1.1049ドル
ユーロ円:161.38円 - 162.49円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。