ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ドル円、大幅反発

 2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に反発。終値は146.47円と前営業日NY終値(143.57円)と比べて2円90銭程度のドル高水準だった。欧州市場では、石破茂首相が植田和男日銀総裁との会談後、「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」「これから先も緩和基調を維持しながら経済が持続的に発展することを期待している」と述べたことをきっかけに全般円売りが進行。NY市場でもこの流れが継続した。
 さらに、9月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が14.3万人増と予想の12.0万人増を上回ったことが伝わると、米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化。9月27日の石破ショック前に付けた高値146.49円を上抜けて、一時146.51円まで上値を伸ばした。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「経済が予想通りに進展すれば、今年さらに2回の0.25%の利下げは合理的な道筋とみている」などと語った。

 ユーロドルは4日続落。終値は1.1045ドルと前営業日NY終値(1.1068ドル)と比べて0.0023ドル程度のユーロ安水準だった。良好な米雇用指標を受けてユーロ売り・ドル買いが先行。前日の安値1.1046ドルを下抜けると一時1.1033ドルまで下げ足を速めた。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.81%台まで上昇したことも相場の重し。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.69まで上昇した。

 ユーロ円は大幅反発。終値は161.76円と前営業日NY終値(158.90円)と比べて2円86銭程度のユーロ高水準。石破首相が日銀の追加利上げについて慎重な姿勢を示すと全般円安が進んだ。米国株相場の持ち直しや日経平均先物の大幅上昇も相場の支援材料となり、5時前に一時161.88円まで値を上げた。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比990円高の3万8740円まで上昇する場面があった。

本日の参考レンジ
ドル円:143.43円 - 146.51円
ユーロドル:1.1033ドル - 1.1083ドル
ユーロ円:158.71円 - 161.88円

(中村)
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