欧州マーケットダイジェスト・7日 株まちまち・金利上昇・円高

(7日終値:8日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.01円(7日15時時点比▲0.43円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.55円(▲0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0982ドル(△0.0014ドル)
FTSE100種総合株価指数:8303.62(前営業日比△22.99)
ドイツ株式指数(DAX):19104.10(▲16.83)
10年物英国債利回り:4.208%(△0.078%)
10年物独国債利回り:2.256%(△0.046%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
8月独製造業新規受注
(前月比)   ▲5.8%     3.9%・改
(前年比)   ▲3.9%     4.6%・改
8月ユーロ圏小売売上高
(前月比)   0.2%      0.0%・改
(前年比)   0.8%       ▲0.1%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円はじり安。良好な米雇用統計の結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退する中、アジア市場では一時149.13円と8月16日の高値を付けた。
 ただ、そのあとは目先の利益を確定する目的の売りが優勢となり、じり安の展開に。8月16日の高値149.35円や15日の高値149.39円がレジスタンスとして意識された面もあった。欧米市場でも戻り売りや持ち高調整の円買い・ドル売りが入り、23時前には一時147.86円と日通し安値を更新した。
 もっとも、米大幅利下げ観測が後退する中、米長期金利の上昇に伴うドル買いも入ったため、一本調子で下落する展開にはならなかった。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.0314%前後と8月1日以来およそ2カ月ぶりの高水準を記録した。
 なお、市場では「中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が高騰する中、今週10日に発表される9月米消費者物価指数(CPI)で足もとのインフレ動向を見極めたいとの思惑が広がっている」との声が聞かれた。

・ユーロドルは下値が堅かった。中東やウクライナ情勢を巡る地政学リスクが懸念される中、日本時間夕刻に一時1.0954ドルと日通し安値を付けた。米長期金利の上昇や欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測がユーロ売り・ドル買いを促した面もあった。
 ただ、前週末に8月15日以来約1カ月半ぶりの安値1.0951ドルを付けたあとだけに持ち高調整のユーロ買い・ドル売りも入りやすかった。売り一巡後はじりじりと買い戻しが入り、2時30分過ぎに1.0987ドルと日通し高値を更新した。

・ユーロ円は小幅安。ドル円の下落につれた売りが出ると一時162.30円と日通し安値を付けたものの、ユーロドルの持ち直しに伴う買いも入ったため、下値は限定的だった。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発。前週末の米国株相場や本日の日本株相場が上昇した流れを引き継いで英株にも買いが先行したが、終盤伸び悩んだ。原油先物相場の上昇を背景にBPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が値上がりした。半面、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が売られた。

・フランクフルト株式相場は小反落。新規材料に乏しい中、前週末終値付近でのもみ合いに終始した。個別ではミュンヘン再保険(2.69%安)やラインメタル(2.65%安)、ハノーバー再保険(2.63%安)などの下げが目立った。半面、コメルツ銀行(2.04%高)やポルシェ(1.31%高)などは買われた。

・欧州債券相場は下落。米国債の下落につれた売りが出た。

(中村)
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