NY為替見通し=米9月PPI や10月ミシガン指数、複数のFRB高官の発言に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、中東の地政学リスクに警戒しながら、米9月卸売物価指数(PPI)や10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)、そして、複数のFRB高官による11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ幅への言及に注目する展開が予想される。

 9月米卸売物価指数(PPI)は前月比+0.1%と予想されており、8月の同比+0.2%から伸び率鈍化、前年比は+1.6%と予想されており、8月の同比+1.7%からの伸び率鈍化が見込まれている。米10月の消費者物価指数(CPI)の先行指標となることで、予想通りならば、ディスインフレ傾向が続くことになる。

 また、10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)では、1年先・5年先の期待インフレなどを見極めることになる。

 本日は、グールズビー米シカゴ連銀総裁、ローガン米ダラス連銀総裁、ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事らの発言機会が予定されており、米9月の雇用統計と新規失業保険申請件数が示したまちまちな雇用情勢、9月CPIが示したインフレ鈍化傾向の底打ち感などを受けた11月FOMCでの利下げ幅への言及に注目しておきたい。

 本日も引き続き、イスラエルとイランの軍事衝突激化に関するヘッドラインには警戒しておきたい。

 9月カナダ雇用統計の失業率は6.7%と予想されており、8月の6.6%からの悪化が見込まれている。8月は2021年以来の高い水準まで悪化しており、予想通りに悪化傾向が続いた場合、カナダ中銀の大幅利下げ観測が高まることになるため要警戒か。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、149.55円(10/10高値)
 加ドル円の上値目処は、109.10円(10/10高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、147.35円(10/8安値)
 加ドル円の下値目処は、107.34円(日足一目均衡表・転換線)

(山下)
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