株式明日の戦略-後場伸び悩むも大幅高、あすは日銀会合とドル円動向に注目

 30日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は373円高の39277円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり907/値下がり677。ディスコ以外にも、レーザーテック、アドバンテスト、ソシオネクストなど半導体株の多くが大幅上昇。フジクラが6%を超える上昇で上場来高値を更新した。電力株が強く、通期の利益見通しを引き上げた四国電力が12.1%高。決算と併せて製品値上げを発表した山崎製パンが15.3%高と値を飛ばした。

 一方、決算を発表したNEC、コマツ、JR東海などが下落。日野自動車、M&A総研、SMSは2桁の下落率となった。業種では大和証Gや岡三証券Gが決算で売られたことから証券株が弱かった。ブリヂストンや住友ゴムなどタイヤ株が全般軟調。足元人気化していたベースフードがストップ安まで売り込まれた。

 日経平均は大幅高。後場には失速したものの、前場で大きく水準を切り上げていたことから、3営業日連続で3桁上昇かつ陽線を形成した。先週までがかなり弱かったことから、個別で見ると過熱感のある銘柄はそれほど多くない。決算発表が多く材料には事欠かないだけに、目先は下げづらく上げやすい地合いが続きそうだ。

 あすは日銀金融政策決定会合の結果が発表される。衆院選投開票の直後でもあり、政策変更はないとみられている。ただ、結果が出た後の為替動向には注意を払っておきたい。市場では与党大敗により日銀が利上げをしづらくなるとの見方があり、現状維持の場合にはドル円が円安に振れる可能性がある。動きが良くなった今の日本株であれば、そのことをポジティブに捉えて外需買いが盛り上がると思われる。しかし、円安に勢いがつきすぎた場合には、介入に対する警戒が高まってくる。為替の振れ幅は大きくならない方が好ましい。今回は波乱の要素は少ないだけに、日銀会合を無難に消化して、指数がもう一段上を試しに行く展開に期待したい。
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