ニューヨーク外国為替市場概況・30日 ドル円、小幅に4日続伸

 30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅に4日続伸。終値は153.42円と前営業日NY終値(153.36円)と比べて6銭程度のドル高水準だった。欧州時間に一時152.78円まで下落したものの、昨日安値の152.76円が目先のサポートとして意識されると反発。10月ADP全米雇用報告が23.3万人増と市場予想(11.4万人増)より強い結果となり、米長期金利が上昇するにつれて日通し高値となる153.49円まで切り返した。
 その後は10年債利回りが4.19%台まで低下した場面では152.87円付近まで下押ししたが、利回りが4.30%台まで一転上昇すると153.43円付近まで切り返すなど、米金利の動向に振らされる展開となった。週後半にかけて日銀金融政策決定会合や10月米雇用統計を控えていることもあり、ポジションを一方向に傾けづらい面もあった。

 ユーロドルは3日続伸。終値は1.0856ドルと前営業日NY終値(1.0819ドル)と比べて0.0037ドル程度のユーロ高水準だった。良好な米雇用指標を受けて1.0808ドルまで下押しする場面があったが、下値は堅かった。独10年債利回りが7月29日以来の水準まで上昇幅を拡大すると1.0871ドルまで上値を伸ばした。
 ポンドドルは荒い値動き。7月の総選挙での政権交代後、初となる労働党による予算案発表を前に警戒売りが先行し、一時1.2937ドルまで下落した。リーブズ財務相が発表した予算案では国民保険料の引き上げなどで400億ポンド規模の増税が明らかになった。また、予算責任局(OBR)が発表したインフレ目標が上方修正されたことで英利下げ観測が後退し、英長期金利の上昇とともにポンド買いが優勢に。一時1.3043ドルまで買い上げられたが、それでも利下げを期待する向きは依然として根強く、一巡すると1.2960ドル台まで押し戻された。

 ユーロ円は4日続伸。終値は166.55円と前営業日NY終値(165.91円)と比べて64銭程度のユーロ高水準だった。一時165.51円まで下げる場面も見られたが、独金利上昇を手掛かりにユーロ高が進むと7月30日以来の高値となる166.60円まで上昇。その後も引けにかけて高値圏を維持した。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:152.78円 - 153.49円
ユーロドル:1.0808ドル - 1.0871ドル
ユーロ円:165.51円 - 166.60円


(越後)
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