ロンドン為替見通し=ユーロドル、21・200日線を睨んだ動き 中東情勢には警戒

 本日のロンドン為替市場でユーロドルは、1.0870ドル台に位置する21・200日移動平均線を睨みながらの値動きか。ただ、ニューヨーク勢参入後の欧州午後に今週のメインイベントである10月米雇用統計の発表を控えているため、大きなニュースが出ない限り、しばらく方向感は出難いだろう。

 ニュースヘッドラインで警戒すべきは中東関連。一部メディアは、イランがイラク国内の親イラン組織を通じてイスラエルに報復攻撃を行う可能性を報じた。NY原油先物も昨日の引け後から2%近く上昇しており、攻撃の程度次第では金融相場全般の波乱要因となるかもしれない。

 欧州からも複数の経済指標が発表されるものの、相場を動意付かせるようなものは少ない。その中では、10月スイス消費者物価指数(CPI)には目を向けておきたい。前回-0.3%まで沈んだCPI前月比だが、今回は横ばいまで持ち直す見込み。しかしながら依然としてマイナスのままだと、次回のスイス中銀会合は12月とまだ先ではあるものの、追加利下げへの思惑からフランが売られる場面がありそうだ。

 ほか、昨日も軟調だったポンドの動向にも注目か。月末ロンドンフィキシングに向けた売りだったようであり、月初は揺り戻しに要注意。英金利先安観が後退していることも、下値の固さに繋がるのではないか。

 なお、今回の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前回から大幅縮小が予想されている。しかしながらハリケーンの影響でノイズが大きく、10月分だけでは労働市場の強弱は判断しづらいだろう。前回の雇用者数に修正がどの程度入るかが1つのポイントとなりそうだ

想定レンジ上限
・ユーロドル、10月14日高値1.0942ドル
・ユーロスイスフラン、日足一目均衡表・雲の上限0.9451フラン
・ユーロポンド、200日移動平均線0.8487ポンド

想定レンジ下限
・ユーロドル、10月30日安値1.0808ドル
・ユーロスイスフラン、10月25日安値0.9351フラン
・ユーロポンド、日足一目均衡表・基準線0.8372ポンド


(小針)
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