欧州外国為替市場概況・20時 ユーロ円、売り優勢

 19日の欧州外国為替市場でユーロ円は売り優勢。20時時点では162.41円と17時時点(163.45円)と比べて1円4銭程度のユーロ安水準だった。ウクライナが射程の長いミサイルATACMSを使用してロシア領内を攻撃したとの報道が伝わった一方、ロシアは9月に発表した方針に基づいて核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策指針)を改定。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクの高まりを嫌気し、リスク回避の動きが強まった。独10年債利回りも大幅に低下するなか、一時161.50円まで下押し。ただ、その後は急ピッチで値を下げた反動から162円台半ばまで買い戻しが入った。

 ドル円は軟調。20時時点では153.77円と17時時点(154.52円)と比べて75銭程度のドル安水準だった。全般にリスク回避目的の円買いが強まった流れに沿ったほか、時間外の米10年債利回りが一時4.34%台まで低下したことも相場の重しに。17時30分過ぎに一時153.29円まで下落し、一巡後は153円台後半を中心に神経質に上下している。

 ユーロドルは20時時点では1.0561ドルと17時時点(1.0577ドル)と比べて0.0016ドル程度のユーロ安水準だった。欧州金利の低下を受けて1.0524ドルまで売りに押される場面があったが、その後は1.0570ドル前後まで切り返すなど荒い値動きとなった。


本日これまでの参考レンジ
ドル円:153.29円 - 154.67円
ユーロドル:1.0524ドル - 1.0601ドル
ユーロ円:161.50円 - 163.96円

(岩間)
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