欧州マーケットダイジェスト・19日 株安・金利低下・円失速
(19日終値:20日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.73円(19日15時時点比△0.31円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.70円(△0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0579ドル(▲0.0004ドル)
FTSE100種総合株価指数:8099.02(前営業日比▲10.30)
ドイツ株式指数(DAX):19060.31(▲128.88)
10年物英国債利回り:4.442%(▲0.023%)
10年物独国債利回り:2.338%(▲0.035%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
9月ユーロ圏経常収支
季調済 370億ユーロの黒字 354億ユーロの黒字・改
10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
(前年比) 2.0% 2.0%
10月ユーロ圏HICPコア改定値
(前年比) 2.7% 2.7%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。ロシアのプーチン大統領が核ドクトリンの改定を承認し、核兵器の使用基準を緩和したと伝わると、リスク・オフの円買い・ドル売りが先行。日本時間夕刻に一時153.29円と日通し安値を付けた。
ただ、一目均衡表基準線が位置する152.80円付近が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ラブロフ露外相が「ロシアの核ドクトリンは米国のものと変わらない」「核戦争を起こさないことがロシアの立場」と述べたことも相場を下支えした。なお、「米政府はロシアの核ドクトリン改定に反応しない方針を示唆した」との報道も伝わった。
その後、国際原子力機関(IAEA)が「イランは核兵器級に近いウランの生産停止に合意」「イランと核施設への査察官受け入れについて合意」と発表すると、さらに買い戻しが進み154.80円の日通し高値まで持ち直した。
・ユーロドルは底堅い動き。ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が高まるとリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが先行。18時30分前に一時1.0524ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、0時30分過ぎには1.0601ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入った。
・ユーロ円は持ち直した。ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりから、日本時間夕刻に一時161.50円と10月4日以来の安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げる展開に。一時は450ドル超下落したダウ平均が80ドル安程度まで下落幅を縮小したほか、ナスダック総合が上昇へ転じるなど、米国株相場が底堅く推移したことも買い戻しを誘った。3時前には163.75円付近まで値を上げた。
・ロンドン株式相場は小反落。続伸して始まったものの、ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が高まるとリスク回避の売りが優勢となり下げに転じた。BPやシェルなどエネルギー株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は3日続落。ロシアが核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策方針)を改定したと伝わると、投資家が運用リスクを避ける動きを強め、欧州株全般に売りが広がった。個別ではシーメンス(3.35%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(2.15%安)、ポルシェ(2.08%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感から、相対的に安全資産とされる独国債が買われた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=154.73円(19日15時時点比△0.31円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.70円(△0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0579ドル(▲0.0004ドル)
FTSE100種総合株価指数:8099.02(前営業日比▲10.30)
ドイツ株式指数(DAX):19060.31(▲128.88)
10年物英国債利回り:4.442%(▲0.023%)
10年物独国債利回り:2.338%(▲0.035%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
9月ユーロ圏経常収支
季調済 370億ユーロの黒字 354億ユーロの黒字・改
10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
(前年比) 2.0% 2.0%
10月ユーロ圏HICPコア改定値
(前年比) 2.7% 2.7%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。ロシアのプーチン大統領が核ドクトリンの改定を承認し、核兵器の使用基準を緩和したと伝わると、リスク・オフの円買い・ドル売りが先行。日本時間夕刻に一時153.29円と日通し安値を付けた。
ただ、一目均衡表基準線が位置する152.80円付近が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ラブロフ露外相が「ロシアの核ドクトリンは米国のものと変わらない」「核戦争を起こさないことがロシアの立場」と述べたことも相場を下支えした。なお、「米政府はロシアの核ドクトリン改定に反応しない方針を示唆した」との報道も伝わった。
その後、国際原子力機関(IAEA)が「イランは核兵器級に近いウランの生産停止に合意」「イランと核施設への査察官受け入れについて合意」と発表すると、さらに買い戻しが進み154.80円の日通し高値まで持ち直した。
・ユーロドルは底堅い動き。ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が高まるとリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが先行。18時30分前に一時1.0524ドルと日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、0時30分過ぎには1.0601ドルとアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入った。
・ユーロ円は持ち直した。ウクライナとロシアを巡る地政学リスクの高まりから、日本時間夕刻に一時161.50円と10月4日以来の安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げる展開に。一時は450ドル超下落したダウ平均が80ドル安程度まで下落幅を縮小したほか、ナスダック総合が上昇へ転じるなど、米国株相場が底堅く推移したことも買い戻しを誘った。3時前には163.75円付近まで値を上げた。
・ロンドン株式相場は小反落。続伸して始まったものの、ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感が高まるとリスク回避の売りが優勢となり下げに転じた。BPやシェルなどエネルギー株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。
・フランクフルト株式相場は3日続落。ロシアが核兵器の使用条件を示した核ドクトリン(核抑止力の国家政策方針)を改定したと伝わると、投資家が運用リスクを避ける動きを強め、欧州株全般に売りが広がった。個別ではシーメンス(3.35%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(2.15%安)、ポルシェ(2.08%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は上昇。ロシアとウクライナを巡る地政学リスクへの警戒感から、相対的に安全資産とされる独国債が買われた。
(中村)