27日香港株=反落して始まるか、米長期金利の上昇が重荷

 27日の香港市場は反落して始まるか。トランプ次期米大統領による関税強化の方針が米国のインフレ圧力を高めるとの見方から米長期金利が上昇しており、香港市場で運用リスクを回避する動きが強まると予想する。26日のNY債券市場で長期金利の指標となる米10年物国債利回りは前日比0.03%高い4.30%で終えた。

 もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開があり得る。人民元安の進行が一服したことで過度の資金流出懸念が和らぐだろう。中国本土外のオフショア人民元(CNH)は26日朝方に急落して1米ドル=7.27元を割り込んでいたが、27日朝方は7.26元を上回って推移している。前日の米株高も投資家心理を支えそうだ。

 26日のNY株式相場はダウ平均が5日続伸、ハイテク株主体のナスダック総合が4日続伸と、ともに取引時間中と終値の史上最高値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)が注視する個人消費支出 (PCE) 価格指数の発表を翌日に控え、買いが優勢だった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)、金融株の中国建設銀行(00939)とAIAグループ(01299)が香港終値を下回る一方、英金融大手のHSBC(00005)が上回って引けた。

(小針)
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