15日香港株=軟調な相場か、米FRB議長発言と米株安が重荷

 15日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、軟調な相場か。米景気が堅調な上、トランプ次期政権の経済政策がインフレ再燃につながるとの懸念が強く、米連邦準備理事会(FRB)が利下げしにくくなるとの見方から売りが出そうだ。パウエルFRB議長は14日の講演で「経済は利下げを急ぐ必要があるというシグナルを発していない」と述べた。CMEのフェドウォッチ・ツールの12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利下げ確率は前日の83%から62%に低下し、政策金利の据え置き確率は38%に上昇した。

 もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開があり得る。ハンセン指数は前日に5営業日続落して約1カ月半ぶりの安値圏にあるだけに、自律反発を見込む買いが入りやすい。また、中国国家統計局がきょう午前に発表する10月の小売売上高などの主要経済指標が注目の材料となる。

 14日のNY株式相場はダウ平均が反落し、ハイテク株主体のナスダック総合は3日続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はネット株のテンセント(00700)、美団(03690)、JDドットコム(09618)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)香港終値を上回った半面、英金融大手のHSBC(00005)、オンラインゲームのネットイース(09999)が下回って引けた。
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