NYマーケットダイジェスト・2日 株高安まちまち・円高

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.60円(前営業日比▲0.17円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=157.05円(▲1.36円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0498ドル(▲0.0079ドル)
ダウ工業株30種平均:44782.00ドル(▲128.65ドル)
ナスダック総合株価指数:19403.95(△185.78)
10年物米国債利回り:4.19%(△0.02%)
WTI原油先物1月限:1バレル=68.10ドル(△0.10ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2658.5ドル(▲22.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
      <発表値> <前回発表値>
11月米製造業PMI改定値
        49.7      48.8
11月米ISM製造業景況指数
        48.4      46.5
10月米建設支出 (前月比)  
       0.4%      0.1%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。11月米製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値や11月米ISM製造業景況指数が市場予想を上回り、米長期金利は上昇したが支えとはならず、日銀の早期利上げ観測が一段と高まるなかでクロス円とともに売りが優勢に。その後に米金利が上昇幅を急速に縮めると、先週末安値の149.47円を下抜けて10月16日以来の安値となる149.08円まで売り込まれた。市場の流動性が悪く、値が振れやすかった面もあった。
 もっとも、一巡後はショートカバーが入り149.80円手前まで持ち直した。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「12月の利下げ支持に傾いている」と発言したことで149.20円台まで再び下げる場面があったが、下値は限られた。

・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測や仏政局不安の高まりから売りが強まった。良好な米指標を受けて米長期金利が一時上昇したことも嫌気され、一時1.0461ドルまで下落した。ただ、米金利がその後に上昇幅を縮めたため次第に買い戻しが入り、ウォラーFRB理事のハト派発言で1.0516ドル付近まで切り返した。
 なお、バルニエ仏首相は不人気の予算案の一部を採決なしで議会を通過させるため、憲法上の手段を行使した。これに対して極右・左派の両野党は内閣不信任案に賛成する意向を表明。4日にも採決し可決される見通しとなっている。

・ユーロ円は続落。対ドルを中心に円高が進んだ流れに沿って156.38円まで値を下げた。また、ポンド円は188.48円、豪ドル円は96.28円、NZドル円は87.64円まで下値を広げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。小幅高で始まったものの、先週末に史上最高値を更新した後とあって主力株に利益確定売りが出たため、一転して売りが優勢となった。一方、11月米ISM製造業景況指数などが市場予想を上回ったことが下値を支えた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指は続伸した。史上最高値を更新。高度運転支援システムの最新版を公表したテスラが買われた。

・米国債券相場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落。良好な米経済指標を受けて債券売りが強まり、利回りは一時4.24%まで上昇した。ただ、今週は週末の11月米雇用統計を含め重要指標が目白押しとなっており、内容を見極めたいとの見方からポジションを一方向に傾ける動きは限られた。

・原油先物相場は小幅ながら5日ぶりに反発。下落が続いた先週の反動で時間外から買い戻しが先行するも、NY勢の本格参入後からは上値を切り下げる展開に。原油の供給懸念が後退しつつあるなか、一時マイナス圏まで沈んだ。もっとも、今週5日に開催される「石油輸出国機構(OPEC)プラス会合」を控えて売りも続かず、引けにかけて68ドル台を回復した。

・金先物相場は3営業日ぶりに反落。為替でドルが対ユーロで堅調に推移し、ドル建て金に割高感が生じて売り圧力が強まった。11月米ISM製造業景況指数など米経済指標が総じて予想より強かったことも、リスク回避資産とされる金にとっては重しとなった。


(越後)
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