株式明日の戦略-大幅安も39000円は上回る、来週は不安定な展開か

 6日の日経平均は5日ぶり大幅反落。終値は304円安の39091円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり677/値下がり905。さくらネットや三井E&Sが大幅上昇。三菱自動車、日産自動車、マツダなど自動車株の一角に資金が向かった。証券会社の新規カバレッジが入ったイトーキが急伸。月次を材料にインターメスティックやサンドラッグが買いを集めた。

 一方、ディスコやアドバンテストなど、半導体株が大幅安。半導体株に関しては証券会社から前工程装置銘柄の目標株価引き下げが出てきており、対象となったレーザーテック、東京エレクトロン、SCREEN、コクサイエレ、アルバックが軒並み安となった。人気どころの銘柄が嫌われており、川崎重工が3%を超える下落。フジクラ、住友電工、古河電工、SWCCなど電線株の下げが大きくなった。

 日経平均は後場一段安となって38940円まで下落したが、終値では39000円を上回った。地合いが悪い時には節目を割り込むとそのことが新たな売りを呼び込むが、地合いが良い時には節目を割り込むと押し目買いが入ってくる。きょうは弱いながらも地合いの良さは垣間見えた。年末で商いは減少傾向になってくると思われるだけに、ここからは大崩れしないことが重要になる。来週、39000円より上での値固めが進むようなら、年内40000円回復も見えてくる。


【来週の見通し】
 不安定な展開か。翌週にFOMC(12/17~18)と日銀会合(12/18~19)が控えており、11日には米国の消費者物価指数(CPI)が発表される。FOMCでは利下げの有無、日銀会合では利上げの有無が焦点となるが、どちらも両方の可能性が考えられる状況で、経済指標や関連ニュースに神経質となる状況が続くだろう。メジャーSQ週で指数の動きは荒くなる可能性があるが、日米中銀イベントを前にポジションを一方向には傾けづらい局面。上げ下げを繰り返す1週間になると予想する。

【今週を振り返る】 堅調となった。12月相場に突入し、初日の2日は不安定な動きとなったものの主力株に買いが入って300円を超える上昇。3日は半導体株買いが盛り上がり、700円を超える上昇となった。この日に節目の39000円を上回ったことで投資家のセンチメントが強気に傾き、5日まで4日続伸。米国株も主要3指数が史上最高値を更新し、株高を後押しした。6日は米国株安を受けて300円を超える下落となったが、39000円は上回って週を終えた。日経平均は週間では約883円の上昇となり、週足では陽線を形成した。
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