NY株見通し-上値の重い展開か 11月PPI、新規失業保険申請件数に注目

 今晩は上値の重い展開か。昨日はユナイテッドヘルスの下落が重しとなりダウ平均が5営業日続落したものの、注目された米11月消費者物価指数(CPI)が市場予想と一致し、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ見通しが強まったことでS&P500とナスダック総合が続伸した。ナスダック総合は8営業日連続で取引時間中の史上最高値を更新し、終値は初めて20000ポイントを突破した。引け後の動きでは当四半期の売上高見通しが市場予想を下回ったアドビが時間外で9%超下落した。

 今晩は11月CPIを受けて年内の追加利下げ期待が高まったことや、年末ラリーへの期待が引き続き支援となることが期待されるが、ナスダック総合が20000ポイントを上回るなど主要3指数が最高値圏で推移することで高値警戒感が強まることが予想されるほか、弱いガイダンスを発表したアドビの下落が見込まれることも相場の重しとなりそうだ。昨日発表のCPIを受けてCMEのフェドウォッチ・ツールの12月FOMCでの利下げ確率が99%となったが、今晩も米11月生産者物価指数(PPI)や新規失業保険申請件数が発表され、経済指標を受けた利下げ見通しにも要注目となる。

 今晩の米経済指標・イベントは11月生産者物価指数(PPI)、新規失業保険申請件数のほか、米30年債入札など。企業決算は引け後にコストコ、ブロードコムが発表予定。(執筆:12月12日、14:00)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。