欧州マーケットダイジェスト・12日 株高・金利上昇・ユーロ荒い値動き
(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=152.26円(12日15時時点比▲0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.88円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0500ドル(▲0.0006ドル)
FTSE100種総合株価指数:8311.76(前営業日比△10.14)
ドイツ株式指数(DAX):20426.27(△27.11)
10年物英国債利回り:4.362%(△0.045%)
10年物独国債利回り:2.205%(△0.078%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
スイス国立銀行(SNB、中央銀行)政策金利
0.50%に引き下げ 1.00%
欧州中央銀行(ECB)、政策金利
3.15%に引き下げ 3.40%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは荒い値動き。重要イベントを控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが先行すると、日本時間夕刻に一時1.0531ドルと日通し高値を付けたが、前日の高値1.0539ドルがレジスタンスとして働くと失速した。
欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。市場予想通りの結果となった。ただ、声明では前回までの「必要な限り金利を制限的に維持する」との文言を削除し、スタッフによるインフレ見通しを引き下げた。22時30分前には一時1.0470ドルまで値を下げた。
ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「基調的なインフレ率は2%へ回帰する軌道にある」「成長見通しのリスクは下サイド」「インフレに関してはまだミッションは達成されていない」と述べた一方、「ECBはデータに依存し、会合ごとに決定する」と従来の説明を繰り返し、先行きの利下げについては示唆を与えなかった。
2日の安値1.0461ドルが目先サポートとして意識されるといったんは買い戻しが優勢となり、24時過ぎに1.0521ドル付近まで持ち直したが、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.3121%前後と11月26日以来の高水準を付けると1.0464ドルの本日安値まで押し戻された。もっとも、2日の安値が再びサポートとして意識されると1.05ドル台前半まで下げ渋るなど、方向感に乏しい展開だった。
・ドル円は弱含み。欧州通貨が取引の中心となったため、しばらくは152円台半ばでのもみ合いが続いた。NYの取引時間帯に入ると、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことを受けて円買い・ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時151.81円と日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は下げ渋った。同時に発表された11月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことからドル売りでの反応は限定的に。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出ると152.44円付近まで下値を切り上げた。
・ユーロ円は日本時間夕刻に一時160.55円と日通し高値を付けたものの、前日の高値160.66円がレジスタンスとして意識されると失速した。23時過ぎには159.12円と日通し安値を更新した。ただ、そのあとは160.24円付近まで下げ渋るなど、ユーロドルにつれた動きとなった。
・スイスフランは下落。スイス国立銀行(中央銀行、SNB)はこの日、政策金利を現行の1.00%から0.50%に引き下げることを決めたと発表。市場予想(0.25%の利下げ)を超える大幅利下げに踏み切った。また、声明では「必要に応じて金融政策を調整する」との方針を示しており、全般スイスフラン売りが優勢になった。対ドルでは一時0.8902スイスフラン、対円では170.85円まで値を下げた。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。前日の米株式市場でナスダック総合が史上最高値を更新するなど、米ハイテク株が上昇したことが好感されて英株にも買いが入った。セバーン・トレントやSSEなど公共事業株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られ、相場の上値を抑えた。
・フランクフルト株式相場は小幅続伸。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、そのあとは狭いレンジでのもみ合いに終始した。なお、ECBはこの日の定例理事会で政策金利を0.25%引き下げることを決めたが、市場予想通りの結果となったため、相場の反応は限られた。
・欧州債券相場は下落した。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=152.26円(12日15時時点比▲0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=159.88円(▲0.33円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0500ドル(▲0.0006ドル)
FTSE100種総合株価指数:8311.76(前営業日比△10.14)
ドイツ株式指数(DAX):20426.27(△27.11)
10年物英国債利回り:4.362%(△0.045%)
10年物独国債利回り:2.205%(△0.078%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
スイス国立銀行(SNB、中央銀行)政策金利
0.50%に引き下げ 1.00%
欧州中央銀行(ECB)、政策金利
3.15%に引き下げ 3.40%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは荒い値動き。重要イベントを控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが先行すると、日本時間夕刻に一時1.0531ドルと日通し高値を付けたが、前日の高値1.0539ドルがレジスタンスとして働くと失速した。
欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。市場予想通りの結果となった。ただ、声明では前回までの「必要な限り金利を制限的に維持する」との文言を削除し、スタッフによるインフレ見通しを引き下げた。22時30分前には一時1.0470ドルまで値を下げた。
ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「基調的なインフレ率は2%へ回帰する軌道にある」「成長見通しのリスクは下サイド」「インフレに関してはまだミッションは達成されていない」と述べた一方、「ECBはデータに依存し、会合ごとに決定する」と従来の説明を繰り返し、先行きの利下げについては示唆を与えなかった。
2日の安値1.0461ドルが目先サポートとして意識されるといったんは買い戻しが優勢となり、24時過ぎに1.0521ドル付近まで持ち直したが、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.3121%前後と11月26日以来の高水準を付けると1.0464ドルの本日安値まで押し戻された。もっとも、2日の安値が再びサポートとして意識されると1.05ドル台前半まで下げ渋るなど、方向感に乏しい展開だった。
・ドル円は弱含み。欧州通貨が取引の中心となったため、しばらくは152円台半ばでのもみ合いが続いた。NYの取引時間帯に入ると、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことを受けて円買い・ドル売りが先行。22時30分過ぎに一時151.81円と日通し安値を付けた。
ただ、売り一巡後は下げ渋った。同時に発表された11月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことからドル売りでの反応は限定的に。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが出ると152.44円付近まで下値を切り上げた。
・ユーロ円は日本時間夕刻に一時160.55円と日通し高値を付けたものの、前日の高値160.66円がレジスタンスとして意識されると失速した。23時過ぎには159.12円と日通し安値を更新した。ただ、そのあとは160.24円付近まで下げ渋るなど、ユーロドルにつれた動きとなった。
・スイスフランは下落。スイス国立銀行(中央銀行、SNB)はこの日、政策金利を現行の1.00%から0.50%に引き下げることを決めたと発表。市場予想(0.25%の利下げ)を超える大幅利下げに踏み切った。また、声明では「必要に応じて金融政策を調整する」との方針を示しており、全般スイスフラン売りが優勢になった。対ドルでは一時0.8902スイスフラン、対円では170.85円まで値を下げた。
・ロンドン株式相場は小幅ながら続伸。前日の米株式市場でナスダック総合が史上最高値を更新するなど、米ハイテク株が上昇したことが好感されて英株にも買いが入った。セバーン・トレントやSSEなど公共事業株が買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られ、相場の上値を抑えた。
・フランクフルト株式相場は小幅続伸。前日の米ハイテク株の上昇を受けて買いが先行したものの、そのあとは狭いレンジでのもみ合いに終始した。なお、ECBはこの日の定例理事会で政策金利を0.25%引き下げることを決めたが、市場予想通りの結果となったため、相場の反応は限られた。
・欧州債券相場は下落した。
(中村)