ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ドル円、大幅続伸

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に続伸。終値は157.44円と前営業日NY終値(154.80円)と比べて2円64銭程度のドル高水準だった。7-9月期米国内総生産(GDP)確定値や前週分の米新規失業保険申請件数、11月米景気先行指標総合指数、11月米中古住宅販売件数など、この日発表の米経済指標が良好だったことが分かると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.5923%前後と5月30日以来の高水準を記録。米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが進んだ。日銀金融政策決定会合や植田和男日銀総裁の会見で「日銀は利上げに慎重」との受け止めが広がったことも円売りを促し、1時過ぎに一時157.81円と7月19日以来5カ月ぶりの高値を更新した。

 ユーロドルは3営業日ぶりに小反発。終値は1.0363ドルと前営業日NY終値(1.0353ドル)と比べて0.0010ドル程度のユーロ高水準だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に急落した反動でショートカバーが入ると、日本時間夕刻に一時1.0422ドルまで値を上げたものの、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。NY市場では米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが目立ち、2時過ぎに1.0355ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は3日ぶりに大幅反発。終値は163.14円と前営業日NY終値(160.26円)と比べて2円88銭程度のユーロ高水準。日銀が早期の利上げに慎重な見方を示したことで全般円売りが優勢になると、0時30分過ぎに一時163.80円と11月21日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。ただ、引けにかけては163.03円付近まで伸び悩んだ。

 メキシコペソは底堅い動き。ドルペソは一時20.2930ペソ、ペソ円は7.76円までペソ高に振れた。なお、メキシコ中銀はこの日、市場予想通り政策金利を現行の10.25%から10.00%へ引き下げることを決めたと発表。声明では「今後もより大きな幅でさらなる下方修正が検討される可能性がある」「インフレ率は2026年第3四半期に目標に収束すると予想」との見解が示された。

本日の参考レンジ
ドル円:154.44円 - 157.81円
ユーロドル:1.0348ドル - 1.0422ドル
ユーロ円:159.86円 - 163.80円

(中村)
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