NY為替見通し=米12月消費者信頼感指数、雇用とインフレ指標に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、米10年債利回りやニューヨーク株式市場の動向を注視しながら、米12月消費者信頼感指数、そして雇用やインフレ指標を見極める展開が予想される。

 12月米消費者信頼感指数は113.0と予想されており、11月の111.7からの改善が見込まれている。11月の労働市場格差18.2、12カ月のインフレ期待4.9%からの変化にも注目しておきたい。

 先週末に発表された米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているPCEデフレーターの11月分は前月比+0.1%、総合指数も前月比+0.1%に留まった。

 インフレ目標2%達成のためには、前月比+0.165%が必要となるため、前月比+0.1%が続いた場合、インフレ目標2%を下回る可能性が残されていることになる。

 先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのドット・プロット(金利予測分布図)が示唆している来年2回の利下げ見通しの前提が崩れる可能性があるため、米連邦準備理事会(FRB)高官の発言には警戒しておきたい。

 パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見で、今年3 回の利下げ(FF金利誘導目標▲1.00%:5.25-50%⇒4.25-50%)を「リカリブレーション」のフェーズとし、来年からは新フェーズに入ると述べていたが、11月PCEデフレーターの伸び率鈍化は、「リカリブレーション」局面が終わっていない可能性を示唆したことになる。

 また、本日も引き続き、トランプ次期米大統領によるドル高やタカ派的利下げに対するSNSなどでの突発的な発言には警戒しておきたい。

 さらに、可能性は低いと思われるが、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性には警戒しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値目処(めど)は、157.93円(12/20高値)

・想定レンジ下限
 ドル円の下値目処(めど)は、155.71円(5日移動平均線)


(山下)
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