東京為替見通し=東京都区部CPIなどを確認しつつ、株・米長期金利をながめる展開か

 昨日のドル円は7月17日以来となる158.08円まで上昇した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容となったことが分かると、米10年債利回りが一時4.6393%前後と5月2日以来の高水準を更新してドル買いが進んだ。ユーロドルは1.0430ドルと日通し高値を付けたものの上値は限定的となり、閑散取引の中で動意に乏しい展開が続いた。

 本日の東京為替市場でドル円は、発表が予定されている複数の本邦経済指標を見定めながらの取引か。

 まずは12月東京都区部消費者物価指数(CPI)に注目したい。同指標は全国CPIの先行指標とされている。前週に日銀金融政策決定会合を行った直後であり、次回会合は1カ月近く先と間があるほか、植田日銀総裁が会見で「次の利上げ判断に至るには、もう1ノッチ欲しい」「春闘・トランプ政策、長い期間見ないと全体像判明しない」などの見方を示した。これを受けて早期利上げ期待が後退していることもあり、市場の反応は限られるかもしれないが、数値は確認しておきたいところ。市場予想は前年比コアが+2.5%と前月の+2.2%を上回り、3月以来の高い伸びが見込まれている。また、本邦株式市場の反応も確認しておきたいところであり、こちらが反応するようならば為替相場への波及もあり得る。

 また、東京都区部CPIの後には、日銀金融政策決定会合における主な意見(12月18・19日分)も公表予定。内容を通して、日銀の追加利上げの時期を見極めることになろう。

 そのほか、本邦株価の動向や時間外の米長期金利の動きも気になるところだ。昨日の日経平均は39500円を上回って引けており、市場では年内4万円乗せへの期待も高まっている様子。本日も株高となる場面ではドル円やクロス円の上昇を後押しする可能性がある。米10年債利回りは約8カ月ぶり高値水準に上昇しており、時間外の推移にも目を配らせておきたい。

(川畑)
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