ニューヨーク外国為替市場概況・8日 ユーロドル、続落

 8日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続落。終値は1.0318ドルと前営業日NY終値(1.0340ドル)と比べて0.0022ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間発表の独経済指標が予想より弱い内容だったことでユーロ圏経済への懸念が高まる中、ユーロ売り・ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.7280%前後と昨年4月25日以来の高水準を記録したこともドル買いを促し、20時30分過ぎに一時1.0273ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、2日に付けた約2年2カ月ぶりの安値1.0226ドルがサポートとして意識されると下げ渋った。ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「見通しが予想通りであれば、さらなる利下げが適切だ」との見解を示したほか、12月ADP全米雇用報告が予想より弱い内容となったこともユーロ買い・ドル売りにつながり、4時30分前には1.0324ドル付近まで下値を切り上げた。

 ドル円は3日続伸。終値は158.35円と前営業日NY終値(158.05円)と比べて30銭程度のドル高水準だった。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが先行すると、20時30分過ぎに一時158.55円と昨年7月17日以来の高値を付けた。ただ、ウォラーFRB理事が追加利下げは適切との考えを示すと伸び悩んだ。予想を下回るADP全米雇用報告も相場の重しとなり、一時158.15円付近まで上げ幅を縮める場面があった。
 もっとも、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったこともあり、下押しは限定的だった。4時過ぎには158.52円付近まで持ち直している。
 なお、FRBが公表した12月17日-18日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では「多くの当局者は今後数四半期で慎重なアプローチが必要だと認識」「ほぼすべての当局者がインフレの上振れリスクが高まったと認識」との見解が示された。

 ユーロ円は小幅ながら続落。終値は163.40円と前営業日NY終値(163.42円)と比べて2銭程度のユーロ安水準。22時過ぎに一時162.84円と本日安値を更新したものの、4時30分前には163.51円付近まで下げ渋った。ユーロドルにつれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:157.91円 - 158.55円
ユーロドル:1.0273ドル - 1.0358ドル
ユーロ円:162.84円 - 163.81円

(中村)
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