欧州マーケットダイジェスト・9日 株まちまち・金利上昇・ポンド安
(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=158.10円(9日15時時点比△0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.80円(▲0.11円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0297ドル(▲0.0009ドル)
FTSE100種総合株価指数:8319.69(前営業日比△68.66)
ドイツ株式指数(DAX):20317.10(▲12.84)
10年物英国債利回り:4.811%(△0.015%)
10年物独国債利回り:2.567%(△0.018%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
11月独鉱工業生産
(前月比) 1.5% ▲0.4%・改
(前年比) ▲2.8% ▲4.2%・改
11月独貿易収支
197億ユーロの黒字 134億ユーロの黒字
11月ユーロ圏小売売上高
(前月比) 0.1% ▲0.3%・改
(前年比) 1.2% 2.1%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドは軟調だった。英財政や景気に対する投資家の懸念が高まる中、英国債相場が大幅に下落(利回りは上昇)。英10年債利回りは一時4.921%前後と2008年以来約17年ぶりの高水準を記録した。ポンドにも売りが出やすい地合いとなり、ポンドドルは一時1.2239ドルと2023年11月以来の安値を付けた。また、ユーロポンドは昨年11月以来となる0.8407ポンド、ポンド円は昨年12月13日以来となる193.49円までポンド売りが進んだ。
ただ、そのあとは英長期金利の上昇にひとまず一服感が出たこともあって、ポンド売りの勢いは後退した。
・ドル円は下値が堅かった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.64%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。23時前に一時157.58円と日通し安値を付けた。
ただ、7日の安値157.38円や一目均衡表転換線が位置する157.29円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。3時過ぎには158.15円付近まで持ち直した。
なお、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)はデータ依存であり、軽率に行動すべきではない」「現時点での小休止は適切だ」などと述べたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するコリンズ米ボストン連銀総裁は「現在の見通しでは、利下げには段階的かつ忍耐強いアプローチが必要」との見解を示した。
・ユーロドルはもみ合い。ポンドドルの下落につれた売りが出ると一時1.0284ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0273ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが進んだ。22時30分過ぎには一時1.0319ドル付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値1.0321ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。
本日はカーター元米大統領の国葬で米株式市場が休場、米債券市場が短縮取引となるため、市場参加者が減少。積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。
・ユーロ円は下げ渋り。21時30分過ぎに一時162.38円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。ドル円につれた動きとなった。
・ロンドン株式相場は続伸。英財政悪化への懸念から英国債相場が大幅に下落(金利は上昇)すると英株にも売りが出たものの、すぐに持ち直した。外国為替市場でポンド安が進むと、時価総額が大きい多国籍企業を中心に買いが入った。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、アストラゼネカなど医薬品株が値上がりした。BPやシェルなどエネルギー株も堅調だった。
・フランクフルト株式相場は小幅ながら続落。欧米長期金利の上昇に警戒感が出ているものの、金利上昇にひとまず一服感が出たこともあって、相場は大きな方向感が出なかった。米株式市場がカーター元米大統領の国葬で休場となる中、積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。
・欧州債券相場は下落。英国の中長期的な財政悪化への懸念や米金利の上昇傾向などを背景に英国債に売りが出た。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=158.10円(9日15時時点比△0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.80円(▲0.11円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0297ドル(▲0.0009ドル)
FTSE100種総合株価指数:8319.69(前営業日比△68.66)
ドイツ株式指数(DAX):20317.10(▲12.84)
10年物英国債利回り:4.811%(△0.015%)
10年物独国債利回り:2.567%(△0.018%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
11月独鉱工業生産
(前月比) 1.5% ▲0.4%・改
(前年比) ▲2.8% ▲4.2%・改
11月独貿易収支
197億ユーロの黒字 134億ユーロの黒字
11月ユーロ圏小売売上高
(前月比) 0.1% ▲0.3%・改
(前年比) 1.2% 2.1%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ポンドは軟調だった。英財政や景気に対する投資家の懸念が高まる中、英国債相場が大幅に下落(利回りは上昇)。英10年債利回りは一時4.921%前後と2008年以来約17年ぶりの高水準を記録した。ポンドにも売りが出やすい地合いとなり、ポンドドルは一時1.2239ドルと2023年11月以来の安値を付けた。また、ユーロポンドは昨年11月以来となる0.8407ポンド、ポンド円は昨年12月13日以来となる193.49円までポンド売りが進んだ。
ただ、そのあとは英長期金利の上昇にひとまず一服感が出たこともあって、ポンド売りの勢いは後退した。
・ドル円は下値が堅かった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.64%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。23時前に一時157.58円と日通し安値を付けた。
ただ、7日の安値157.38円や一目均衡表転換線が位置する157.29円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。3時過ぎには158.15円付近まで持ち直した。
なお、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)はデータ依存であり、軽率に行動すべきではない」「現時点での小休止は適切だ」などと述べたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するコリンズ米ボストン連銀総裁は「現在の見通しでは、利下げには段階的かつ忍耐強いアプローチが必要」との見解を示した。
・ユーロドルはもみ合い。ポンドドルの下落につれた売りが出ると一時1.0284ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0273ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが進んだ。22時30分過ぎには一時1.0319ドル付近まで値を上げた。ただ、アジア時間に付けた日通し高値1.0321ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。
本日はカーター元米大統領の国葬で米株式市場が休場、米債券市場が短縮取引となるため、市場参加者が減少。積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。
・ユーロ円は下げ渋り。21時30分過ぎに一時162.38円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。ドル円につれた動きとなった。
・ロンドン株式相場は続伸。英財政悪化への懸念から英国債相場が大幅に下落(金利は上昇)すると英株にも売りが出たものの、すぐに持ち直した。外国為替市場でポンド安が進むと、時価総額が大きい多国籍企業を中心に買いが入った。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、アストラゼネカなど医薬品株が値上がりした。BPやシェルなどエネルギー株も堅調だった。
・フランクフルト株式相場は小幅ながら続落。欧米長期金利の上昇に警戒感が出ているものの、金利上昇にひとまず一服感が出たこともあって、相場は大きな方向感が出なかった。米株式市場がカーター元米大統領の国葬で休場となる中、積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。
・欧州債券相場は下落。英国の中長期的な財政悪化への懸念や米金利の上昇傾向などを背景に英国債に売りが出た。
(中村)