ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、4日ぶり反落

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反落。終値は158.14円と前営業日NY終値(158.35円)と比べて21銭程度のドル安水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.64%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。23時前に一時157.58円と日通し安値を付けた。
 ただ、下値は堅かった。7日の安値157.38円や一目均衡表転換線が位置する157.29円がサポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米10年債利回りが4.69%台まで戻したことも相場を下支えして、3時過ぎには158.16円付近まで下げ渋った。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するコリンズ米ボストン連銀総裁は「現在の見通しでは、利下げには段階的かつ忍耐強いアプローチが必要」と述べたほか、シュミッド米カンザスシティー連銀総裁は「さらなる利下げは段階的かつデータに基づいて行うべき」などと話した。

 ユーロドルは3日続落。終値は1.0300ドルと前営業日NY終値(1.0318ドル)と比べて0.0018ドル程度のユーロ安水準だった。ただ、NY市場に限れば大きな方向感は出なかった。22時30分過ぎに一時1.0319ドル付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値1.0321ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速。1時30分過ぎには1.0291ドル付近まで下押しした。
 本日はカーター元米大統領の国葬で米株式市場が休場、米債券市場が短縮取引となったため、市場参加者が減少。積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。

 ユーロ円も3日続落。終値は162.87円と前営業日NY終値(163.40円)と比べて53銭程度のユーロ安水準。21時30分過ぎに一時162.38円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。ドル円につれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:157.58円 - 158.40円
ユーロドル:1.0284ドル - 1.0321ドル
ユーロ円:162.38円 - 163.43円

(中村)
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