ニューヨーク外国為替市場概況・10日 ユーロドル、4日続落

 10日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4日続落。終値は1.0244ドルと前営業日NY終値(1.0300ドル)と比べて0.0056ドル程度のユーロ安水準だった。米労働省が発表した12月米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比25.6万人増と予想の16.0万人増を大幅に上回り、失業率が4.1%と予想の4.2%より強い結果となった。市場では「米連邦準備理事会(FRB)の利下げ休止の論拠を裏付ける内容」との受け止めから、米長期金利が急伸し、全般ドル買いが活発化した。2日に付けた直近安値の1.0226ドルを下抜けると一時1.0215ドルと2022年11月以来の安値を更新した。売りが一巡すると1.0278ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは限定的だった。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.7860%前後と23年11月以来の高水準を記録した。

 ドル円は続落。終値は157.73円と前営業日NY終値(158.14円)と比べて41銭程度のドル安水準だった。良好な米雇用統計をきっかけに米長期金利が急伸すると全般ドル買いが優勢となり、一時158.87円と昨年7月12日以来約半年ぶりの高値を付けた。
 ただ、米国株相場の大幅下落を背景にリスク・オフの円買いが優勢になると、0時30分前には一時157.23円と日通し安値を更新した。ユーロ円などクロス円の下落につれた売りも出た。

 ユーロ円は4日続落。終値は161.59円と前営業日NY終値(162.87円)と比べて1円28銭程度のユーロ安水準。ダウ平均が一時750ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移するとリスク回避の円買い・ユーロ売りが優勢となった。1時30分過ぎには一時161.21円と日通し安値を更新した。

 カナダドル円は上値が重かった。カナダ統計局が発表した12月カナダ雇用統計で、新規雇用者数が9.09万人増と予想の2.50万人増を上回り、失業率が6.7%と予想の6.9%より強い内容だったことが分かると買いが先行。22時30分過ぎに一時110.19円と日通し高値を付けた。ただ、米国株安に伴うリスク回避の円買いが優勢になると、1時30分過ぎに一時本日安値となる109.15円まで値を下げた。

本日の参考レンジ
ドル円:157.23円 - 158.87円
ユーロドル:1.0215ドル - 1.0312ドル
ユーロ円:161.21円 - 163.19円

(中村)
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