東京為替見通し=ドル円、日銀の利上げ観測が上値を抑える展開か
21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、ロンドン・フィキシングに絡んだドル売りで155.25円付近まで下押ししたものの下値は限定的だった。ユーロドルは欧米株価指数の上昇やロンドン・フィキシングに絡んだユーロ買いなどで1.0435ドルまで上昇し、アジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。ユーロ円は欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢になり162.23円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げ観測が上値を抑える中、トランプ米大統領による突発的な発言に警戒していく展開が予想される。
第2次トランプ米政権でのトランプ関税は、メキシコとカナダに対しては25%の引き上げが2月1日から実施されることが検討されている模様だが、中国に対しては、まず通商交渉が行われ、合意に達しない場合に関税の引き上げとなる模様で、当面の米中貿易戦争は回避された。また、これまでの所、欧州に対する関税引き上げも打ち出されていない。
しかし、トランプ米大統領は、明日ダボス会議に参加予定となっており、発言内容次第では市場を混乱させ日銀の利上げ見送り(※円売り要因)になる可能性もあることで、利上げ決定までは円を買い進めにくい状況となっている。
今週の注目ポイントは、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げの有無だが、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場が示す追加利上げ確率は90%台に上昇している。そして、「日銀金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決める方向」との観測報道が相次いでいることから、利上げはほぼ確実視されている。
24日には通常国会が召集され、25年度予算案が国会に提出されるため、予算案成立の前の利上げは避けられるのではないかとの見方があるものの、これまでの政府と日銀の関係者の発言は、利上げを既定路線化している。
・14日:氷見野日銀副総裁「23、24両日に開く金融政策決定会合の焦点は利上げするかどうかだ。政策委員の間でよく議論して適切に判断する。20日に就任するトランプ次期米大統領の演説内容などを見極めて結論を出す」
赤沢経済再生相(氷見野日銀副総裁の発言に対して)「日銀の利上げ検討と政府がデフレ脱却を目指すことに矛盾することはない」
・15日:植田日銀総裁
「来週の金融政策決定会合で米新政権の政策や春闘の賃金動向などを精査し、追加利上げを行うかどうか判断する」
・16日:林官房長官(植田日銀総裁の発言に対して)「今後の利上げを含め、金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられるべき」
・17日:加藤財務相「賃金と物価が上がり、金利が動くというのが経済の本来の姿」
・21日:三村財務官「今週の決定会合、日銀の独立性の中での判断になる」
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げ観測が上値を抑える中、トランプ米大統領による突発的な発言に警戒していく展開が予想される。
第2次トランプ米政権でのトランプ関税は、メキシコとカナダに対しては25%の引き上げが2月1日から実施されることが検討されている模様だが、中国に対しては、まず通商交渉が行われ、合意に達しない場合に関税の引き上げとなる模様で、当面の米中貿易戦争は回避された。また、これまでの所、欧州に対する関税引き上げも打ち出されていない。
しかし、トランプ米大統領は、明日ダボス会議に参加予定となっており、発言内容次第では市場を混乱させ日銀の利上げ見送り(※円売り要因)になる可能性もあることで、利上げ決定までは円を買い進めにくい状況となっている。
今週の注目ポイントは、23-24日の日銀金融政策決定会合での追加利上げの有無だが、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場が示す追加利上げ確率は90%台に上昇している。そして、「日銀金融政策決定会合で、政策金利の追加引き上げを決める方向」との観測報道が相次いでいることから、利上げはほぼ確実視されている。
24日には通常国会が召集され、25年度予算案が国会に提出されるため、予算案成立の前の利上げは避けられるのではないかとの見方があるものの、これまでの政府と日銀の関係者の発言は、利上げを既定路線化している。
・14日:氷見野日銀副総裁「23、24両日に開く金融政策決定会合の焦点は利上げするかどうかだ。政策委員の間でよく議論して適切に判断する。20日に就任するトランプ次期米大統領の演説内容などを見極めて結論を出す」
赤沢経済再生相(氷見野日銀副総裁の発言に対して)「日銀の利上げ検討と政府がデフレ脱却を目指すことに矛盾することはない」
・15日:植田日銀総裁
「来週の金融政策決定会合で米新政権の政策や春闘の賃金動向などを精査し、追加利上げを行うかどうか判断する」
・16日:林官房長官(植田日銀総裁の発言に対して)「今後の利上げを含め、金融政策の具体的な手法は日銀に委ねられるべき」
・17日:加藤財務相「賃金と物価が上がり、金利が動くというのが経済の本来の姿」
・21日:三村財務官「今週の決定会合、日銀の独立性の中での判断になる」
(山下)