欧州マーケットダイジェスト・24日 株まちまち・円失速・ユーロ高

(24日終値:25日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=155.74円(24日15時時点比△0.39円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.70円(△1.34円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0510ドル(△0.0059ドル)
FTSE100種総合株価指数:8502.35(前営業日比▲62.85)
ドイツ株式指数(DAX):21394.93(▲16.60)
10年物英国債利回り:4.629%(▲0.007%)
10年物独国債利回り:2.569%(△0.019%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
1月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
        45.3       41.9
1月仏サービス部門PMI速報値
        48.9       49.3
1月独製造業PMI速報値
        44.1       42.5
1月独サービス部門PMI速報値
        52.5       51.2
1月ユーロ圏製造業PMI速報値
        46.1       45.1
1月ユーロ圏サービス部門PMI速報値
        51.4       51.6
1月英製造業PMI速報値
        48.2       47.0
1月英サービス部門PMI速報値
        51.2       51.1

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。日銀の利上げ決定を受けてアジア市場では154.85円まで下落したものの、欧州市場では一転円売りが優勢となった。植田和男日銀総裁が金融政策決定会合後の記者会見で「利上げのペースやタイミングは予断を持っていない」とし、「今回の利上げの影響がどのように出てくるかを確かめつつ、今後の進め方を決めたい」と述べたことを受けた。22時過ぎには一時156.57円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値156.75円がレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。一時は4.65%台まで上昇した米10年債利回りが4.60%台まで低下したことも相場の重しとなり、155.52円付近まで下押しした。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだ円買い・ドル売りのフローが観測された」との声も聞かれた。

・ユーロドルは強含み。仏・独・ユーロ圏の1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を上回ったことを材料にユーロ買い・ドル売りが進行。日本時間夕刻に一時1.0515ドルまで値を上げた。NY市場序盤には1.0464ドル付近まで下押ししたものの、そのあとは再び強含む展開に。米長期金利が低下に転じたことなどが相場を支援材料となり、2時30分前には1.0521ドルと昨年12月17日以来の高値を更新した。

・ユーロ円はしっかり。アジア市場では日銀の利上げ決定を受けて161.92円まで売られたものの、欧米市場に入ると底堅く推移した。ドル円の上昇につれた買いが入ったあとはユーロドルの上昇につれた買いが入った。24時前には一時164.08円と7日以来の高値を付けた。

・ポンドは堅調だった。ポンドドルは一時1.2502ドル、ポンド円は194.60円まで値を上げたほか、ユーロポンドは0.8411ポンドまで下落した。1月英製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことを受けた。

・ロンドン株式相場は反落。続伸して始まったものの、買い一巡後は売りが優勢となり、下げに転じた。指数は史上最高値圏にあるため、利益確定目的の売りや週末を控えたポジション調整目的の売りが出やすかった。BPやシェルなどエネルギー株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は9日ぶりに小反落。前日までに8日続伸し、史上最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが出た。ただ、押し目を拾いたい向きは多く、下値は限定的だった。個別ではMTUエアロ・エンジンズ(6.52%安)やボノビア(2.22%安)、ドイツテレコム(2.17%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が上昇した一方、独国債が下落した。

(中村)
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