ニューヨーク外国為替市場概況・11日 ユーロドル、4日ぶり反発

 11日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4営業日ぶりに反発。終値は1.0361ドルと前営業日NY終値(1.0307ドル)と比べて0.0054ドル程度のユーロ高水準だった。マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員が「将来も継続的な引き締めを支持」などと発言したことを受けてポンドドルが一時1.2455ドルまで上昇すると、ユーロドルにも買いが波及。英独株価指数が連日で史上最高値を更新する中、リスク・オンのユーロ買い・ドル売りも入った。
 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はこの日、米上院銀行委員会で「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」「米経済は総じて好調」などと話し、1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の定例記者会見とほぼ同じ見解を示した。トランプ米政権の関税政策については「貿易政策についてコメントすることはFRBの役割ではない」として言及を避けた。市場では「パウエル議長の議会証言前にドル買いが一定程度進んでいたため、ユーロやポンドに対してドル売りが優勢となった」との声も聞かれ、前日の高値1.0343ドルを上抜けると一時1.0381ドルまで上値を伸ばした。

 ドル円は続伸。終値は152.49円と前営業日NY終値(152.00円)と比べて49銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.54%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。前日の高値152.54円を上抜けて一時152.61円まで値を上げた。
 ただ、200日移動平均線が位置する152.76円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服し、152円台半ばでのもみ合いに転じた。クロス円の上昇につれた買いが入った半面、対欧州・オセアニア通貨でドル売りが進んだ影響を受けたため、相場は方向感が出なかった。

 ユーロ円も続伸。終値は158.01円と前営業日NY終値(156.67円)と比べて1円34銭程度のユーロ高水準。英独株価指数が連日で史上最高値を更新する中、リスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となり一時158.19円まで値を上げた。

本日の参考レンジ
ドル円:151.65円 - 152.61円
ユーロドル:1.0292ドル - 1.0381ドル
ユーロ円:156.26円 - 158.19円

(中村)
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