NY為替見通し=1月米CPI、政策スタンスへの影響限定も先行き金利の思惑に注意
本日のニューヨーク為替市場では、序盤に発表される1月米消費者物価指数(CPI)を受けた米金利の動きがまず注目される。その後にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、本日は米下院金融サービス委員会で証言予定。もっとも、昨日にも上院銀行委員会の公聴会で話しており、相場を驚かすような内容は出てこなさそうだ。それよりも、NY午後の米10年債入札結果でドル相場が動意付くことがあるかもしれない。
1月米CPIは前年比総合が2.9%上昇と前回から横ばい予想と、3カ月連続で加速した後に一服感がでそうだ。一方、前年比コアが3.1%上昇と前回から0.1ポイント鈍化が見込まれている。こちらは予想通りであれば、2021年春以来の低い伸び率となる。
次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月18-19日に開催予定。その約3週間前に1月PCEデフレーター、1週間ほど前には2月CPIと重要インフレ指標が発表される。昨日のパウエルFRB議長の発言でも、追加利下げを急ぐ必要なしが確認されており、本日の結果が政策スタンスに大きな影響を与えることはないだろう。
しかしながら、トランプ大統領の目指す政策がインフレ圧力を高めるとの見方が根強いなか、政策実行前のCPIが上振れるようだと市場はより敏感に反応しそうだ。今後のインフレ加速への警戒感から米金利先高観が強まるようだと、アジア時間に見られたドル買い円売りの動きが更に進むかもしれない。
ほか本日は、前述した米財務省による10年債入札やボスティック米アトランタ連銀総裁講演も予定されている。また、市場は免疫が徐々につきつつあるが、トランプ米大統領の金融・経済関連の発言には注意しておきたい。
想定レンジ上限
・ドル円、90日移動平均線153.93円を超えると21日移動平均線154.52円が次の目標値。
想定レンジ下限
・ドル円、200日移動平均線152.75円を下抜けても本日安値152.38円辺りで支えられるか。
(小針)
1月米CPIは前年比総合が2.9%上昇と前回から横ばい予想と、3カ月連続で加速した後に一服感がでそうだ。一方、前年比コアが3.1%上昇と前回から0.1ポイント鈍化が見込まれている。こちらは予想通りであれば、2021年春以来の低い伸び率となる。
次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月18-19日に開催予定。その約3週間前に1月PCEデフレーター、1週間ほど前には2月CPIと重要インフレ指標が発表される。昨日のパウエルFRB議長の発言でも、追加利下げを急ぐ必要なしが確認されており、本日の結果が政策スタンスに大きな影響を与えることはないだろう。
しかしながら、トランプ大統領の目指す政策がインフレ圧力を高めるとの見方が根強いなか、政策実行前のCPIが上振れるようだと市場はより敏感に反応しそうだ。今後のインフレ加速への警戒感から米金利先高観が強まるようだと、アジア時間に見られたドル買い円売りの動きが更に進むかもしれない。
ほか本日は、前述した米財務省による10年債入札やボスティック米アトランタ連銀総裁講演も予定されている。また、市場は免疫が徐々につきつつあるが、トランプ米大統領の金融・経済関連の発言には注意しておきたい。
想定レンジ上限
・ドル円、90日移動平均線153.93円を超えると21日移動平均線154.52円が次の目標値。
想定レンジ下限
・ドル円、200日移動平均線152.75円を下抜けても本日安値152.38円辺りで支えられるか。
(小針)