ニューヨーク外国為替市場概況・25日 ドル円、反落

 25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は149.03円と前営業日NY終値(149.72円)と比べて69銭程度のドル安水準だった。米景気減速への懸念が台頭する中、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが先行。2月米消費者信頼感指数が98.3と予想の102.5を下回ったことが分かると全般ドル売りが活発化した。サポートとして意識されていた昨年12月3日の安値148.65円を下抜けると一時148.57円と昨年10月11日以来約4カ月半ぶりの安値を更新した。なお、ベッセント米財務長官はこの日、米経済について「実態は経済指標で示されているよりもぜい弱な可能性がある」と話し、「政府支出と規制の削減を通じ成長の再民営化を目指す」と表明した。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。急ピッチで下落した反動が出たほか、市場では「月末が近づく中、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローが観測された」との指摘があり、149.26円付近まで下げ幅を縮めた。

 ユーロドルは続伸。終値は1.0514ドルと前営業日NY終値(1.0468ドル)と比べて0.0046ドル程度のユーロ高水準だった。低調な米経済指標を受けて米景気の先行き懸念が広がると、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.2811%前後と昨年12月以来の低水準を記録。全般ドル売りが優勢となり、一時1.0519ドルと日通し高値を更新した。
 前日の高値1.0528ドルが目先レジスタンスとして意識されたほか、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローが観測されると1.0484ドル付近まで伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。引けにかけては1.0519ドル付近まで再び強含んだ。

 ユーロ円は小反落。終値は156.69円と前営業日NY終値(156.72円)と比べて3銭程度のユーロ安水準。22時30分過ぎに一時157.31円と本日高値を付けたものの、1時30分過ぎには156.17円付近まで下押しした。もっとも、引けにかけては156.93円付近まで持ち直す場面があった。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:148.57円 - 150.30円
ユーロドル:1.0456ドル - 1.0519ドル
ユーロ円:156.09円 - 157.31円

(中村)
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