NY株見通しー利下げ見通しを巡り、1月個人消費支出 (PCE) 価格指数に注目

 本日のニューヨーク株式市場はインフレ指標に注目。
 
 昨日はトランプ米大統領が1カ月延期したカナダとメキシコに対する25%の輸入関税を予定通り3月4日に発動すると発表し、中国に対しても10%の追加関税を課すとしたことや、予想を上回る決算やガイダンスを発表したエヌビディアが大きく売られたことでハイテク株を中心に大きく下落した。新規失業保険申請件数が予想以上に増加したことで景気悪化懸念が強まったこともセンチメントの悪化につながった。ダウ平均は193.62ドル安(-0.45%)と2日続落し、S&P500とナスダック総合はそれぞれ1.59%安、2.78%安と大幅に反落。週初来ではダウ平均が0.43%安、S&P500が2.52%安、ナスダック総合は5.02%安となり、2月月初来ではダウ平均が2.93%安。S&P500が2.96%安、ナスダック総合が5.52%安とそろって大幅反落ペースとなった。

 本日は週末、月末の取引となることで、大きく下落した銘柄を中心に買い戻しが期待されるが、利下げ見通しを巡り寄り前に発される1月個人消費支出(PCE)価格指数が焦点となりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視する1月PCE価格指数の市場予想は前月比+0.3%と12月から横ばいが見込まれ、前年比では+2.5%と12月の+2.6%から鈍化が見込まれている。変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPCE価格指数は前月比+0.3%と12月の+0.2%から加速が見込まれ、前年比で+2.6%と12月+2.8%から鈍化が見込まれている。PCE価格指数がおおむね弱い結果となれば、利下げ期待の復活が相場の支援となることが期待される。

 今晩の米経済指標は1月個人消費支出 (PCE) 価格指数のほか、同個人所得、1月財貿易収支速報値、1月卸売在庫速報値、2月シカゴ地区購買部協会景気指数など。決算発表は寄り前にエジソン・インターナショナル、AESなどが発表予定。
(執筆:2月28日、14:00)
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