株式明日の戦略-リスクオフに傾き4桁下落、来週は荒い動きが続くか

 28日の日経平均は大幅反落。終値は1100円安の37155円。

 日経平均は大幅安。エヌビディアの決算は先んじて消化していたが、米国市場での株価の反応がかなり悪かったことで、リスクオフに傾いた。決算自体は評価する見方が多かっただけに、エヌビディア株が大幅安となったのはやっかいだ。悪くない内容で売られる前例ができたことで、次回の決算に向けては期待よりも警戒の方が大きくなってくる。日経平均は半導体株の影響を大きく受けるだけに、エヌビディア株に天井感が出てくると先高期待が後退する。半導体とは距離を置いた業種・テーマで強く買われる銘柄が出てこないと、上値の重い状況がしばらく継続することになるだろう。

【来週の見通し】
 乱高下か。3月相場に突入し、金曜7日には米国で2月の雇用統計が発表される。米雇用統計を前に様子見姿勢が強まりやすいタイミングではあるが、日経平均は2月28日に4桁の下落となっており、押し目買いと見切り売りがせめぎ合う状況が続くだろう。国内はやや材料に乏しく、米国要因に一喜一憂することになると思われる。その米国も決算を受けてエヌビディアが大幅安となったことで、不安定な地合いが想定される。トランプ大統領の言動にも神経質となりやすい。上がる時は大幅高、下がる時は大幅安となり、方向感が定まらないと予想する。

【今週を振り返る】
 軟調となった。前週末にダウ平均が大きく下げたことから、三連休明け25日の日経平均は500円を超える下落。26日も下落し、取引時間中には38000円を割り込んだ。27日はナスダック高を好感して上昇。しかし、エヌビディアが好決算を発表したにもかかわらず大幅安となったほか、トランプ関税のリスクが意識されたことなどから、27日の米国ではナスダックが大幅安。これを受けた28日は4桁の下落となり、37000円を割り込む場面もあった。日経平均は週間では約1621円の下落。週足では2週連続で陰線を形成した。


【来週の予定】
 国内では、1月失業率、1月有効求人倍率、2月マネタリーベース、10-12月期法人企業統計、10年国債入札(3/4)、2月都心オフィス空室率、30年国債入札(3/6)などがある。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、中国2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)、2月米ISM製造業景況指数(3/3)、中国で全国人民代表大会(全人代)開幕
、中国2月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)、米2月ADP雇用統計、米1月貿易収支、米1月製造業新規受注、米2月ISM非製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)(3/5)、ECB定例理事会、米1月貿易収支(3/6)、米2月雇用統計(3/7)などがある。
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