株式明日の戦略-三連休明けは大幅安、非グロース株の奮起に期待

 25日の日経平均は大幅反落。終値は539円安の38237円。米国では21日にダウ平均が今年最大の下げ幅を記録。週明け24日の反発は小幅なものにとどまっており、これらを嫌気して寄り付きから400円を超える下落となった。下げ幅を600円超に広げた後、いったん切り返したが、38500円に接近したところで戻りは一服。材料のあった商社株には強い買いが入ったものの、他は総じて弱く、大型グロース株には派手に下げる銘柄が多かった。指数は前引け間際に高値をつけると後場は売り直され、500円程度下げた38200円~38300円近辺でもみ合う時間が長かった。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆8600億円。業種別では卸売、医薬品、海運などが上昇した一方、非鉄金属、石油・石炭、電気機器などが下落した。全体では手がけづらさが意識される中、先週上場初日に人気化したブッキングリゾート<324A.T>に買いが殺到して連日のストップ高。半面、遅延していた本決算を発表し、着地が計画を下振れたブイキューブ<3681.T>が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり725/値下がり845。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏による買い増し期待が高まったことで、三菱商事、伊藤忠、丸紅など商社株が軒並み大幅高。半導体株の多くが嫌われる中で、日経電子版の記事を手がかりにキオクシアが10.4%高と急騰した。JR東海や阪急阪神など鉄道株が堅調。証券会社が投資判断を引き上げたJパワーが買いを集めた。

 一方、アドバンテスト、ディスコ、SCREEN、東京エレクトロンなど半導体株の多くが大幅安。フジクラや古河電工など電線株も弱さが目立った。鴻海がホンダに協業を提案したとの観測報道が売り材料となった日産自動車が8%安。米景気減速の場合、原油需要にも影響が出てくるとの警戒から、INPEXやENEOSなどエネルギー関連が売りに押された。

 三連休明けの日経平均は大幅安。ただ、さえない動きとなった後場も前場の安値38131円は下回らなかった。過去の値動きから38000円近辺は買いゾーンであることが意識されているように見える。今週は26日の米エヌビディア決算が注目を集めるだけに、きょう弱かった半導体株はもうしばらく嫌われるかもしれない。フジクラなど電線株もデータセンター期待のはく落で強く売られており、日本株反転のカギを握るのは非グロース株となる。期待を集めるのはウォーレン・バフェット氏のお墨付きを得た商社株になるだろう。他では、きょうは三菱UFJ<8306.T>、みずほFG<8411.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などがプラスで終えた。業種では海運株のパフォーマンスが良かった。これらの中から戻りの先導役になる銘柄が出てくるかが注目される。
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