NY株見通しー一旦反発か 経済指標はADP民間部門雇用者数、ISM非製造業PMIなど

 今晩は一旦反発か。昨日はトランプ政権がメキシコとカナダからの輸入品に対して25%、中国に対して10%の追加関税を4日深夜に発動し、相手国も報復関税で応じるとしたことで主要3指数がそろって続落した。ダウ平均は670.25ドル安(-1.55%)と大幅に続落し、2日間で1300ドル以上の下落となった。S&P500も1.22%安と大幅に2日続落したが、ハイテク株主体のナスダック総合は2.14%安まで下落後、0.35%安と下落幅を大きく縮小して終了した。足もとで売られたエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズが反発し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は0.64%高と反発した。引け後の動きではラトニック米商務長官が「カナダとメキシコについて4月2日に関税の変更があるだろう」と述べ、米国がカナダとメキシコと関税問題で協議する可能性を示した。また、トランプ米大統領が施政方針演説で関税導入による貿易不均衡問題を解決すると強調した。

 今晩は前日までに2日続落したことや、米商務長官が関税問題でカナダとメキシコと協議する可能性を示したこと、米大統領施政方針演説で新たなネガティブ材料がなかったことなどで一旦反発が期待できそうだ。経済指標では金曜日に発表される米2月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金など)に注目が集まるが、今晩も2月ADP民間部門雇用者数、2月ISM非製造業PMIなどが発表予定で、足もとの雇用や景気動向に要注目となる。

 今晩の米経済指標は2月ADP民間部門雇用者数、2月S&Pサービス業PMI確定値、2月ISM非製造業PMIなど。決算発表は寄り前にブラウン・フォーマン、キャンベル・スープなどが発表予定。(執筆:3月5日、14:00)


(山下)
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