欧州マーケットダイジェスト・17日 株高・金利低下・ユーロ高

(17日終値:18日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=148.98円(17日15時時点比△0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.59円(△0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0913ドル(△0.0036ドル)
FTSE100種総合株価指数:8680.29(前営業日比△47.96)
ドイツ株式指数(DAX):23154.57(△167.75)
10年物英国債利回り:4.638%(▲0.028%)
10年物独国債利回り:2.818%(▲0.058%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ユーロドルは堅調。独財政拡大やウクライナの停戦協議進展への期待からユーロ買い・ドル売りが先行。2月米小売売上高や3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数、3月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数など、NY時間発表の米経済指標が低調な内容となったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化した。前週末の高値1.0912ドルを上抜けて一時1.0930ドルまで値を上げた。

・オセアニア通貨はしっかり。安く始まったダウ平均が上昇に転じ、一時420ドル超上昇するとリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に買いが集まった。豪ドル米ドルは0.6388米ドル、NZドル米ドルは0.5822米ドルまで上げたほか、豪ドル円は95.17円、NZドル円は86.74円と日通し高値を更新した。

・ドル円は一進一退。対ユーロなどでドル売りが先行すると、円に対してもドル売りが出た。2月米小売売上高や3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を下回ったことが分かると一時148.31円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。2月米小売売上高については「国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車や外食などを除いた指標(コントロールグループ)が1.0%増と比較的強い結果となった」との声も聞かれ、米長期金利の上昇とともにドル買いが進んだ。23時前には一時149.10円とアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。
 NY午後に入ると、対欧州・オセアニア通貨などでドル売りが強まりドル円にも売りが波及。米長期金利が低下に転じたことも相場の重しとなり、0時30分過ぎには148.45円付近まで押し戻された。もっとも、そのあとは米国株相場の上昇に伴う円売り・ドル買いが優勢となり149.03円付近まで持ち直した。

・ユーロ円は底堅い動き。しばらくは162.00円を挟んだもみ合いの展開が続いていたが、NY市場に入ると強含んだ。安く始まった米国株相場が上昇に転じると円売り・ユーロ買いがじわりと強まり、3時過ぎに一時162.66円と日通し高値を付けた。

・ロンドン株式相場は4日続伸。本日のアジア株相場が上昇したことを受けて英株にも買いが波及した。「トランプ米大統領は18日にプーチン露大統領と協議する」と伝わり、ウクライナを巡る地政学リスクの後退が意識されたことも相場の支援材料。BPやシェルなどエネルギー株が買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は続伸。独財政拡大やウクライナの停戦協議進展への期待が投資家心理を支えた。ただ、米景気の先行き懸念は根強く、上昇のスピードは緩やかだった。個別ではザルトリウス(3.34%高)やシーメンス・エナジー(2.70%高)、バイエル(2.17%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は上昇。

(中村)
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