ロンドン為替見通し=ポンドドル、英中銀MPC議事要旨に要注目か

 本日のロンドン為替市場のポンドドルは、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)では政策金利4.50%の据え置きが予想されており、MPC議事要旨で今後の利下げペースを見極めることになる。

 金利市場では、6月と9月の会合で0.25%ずつの合計0.50%の利下げを織り込み、年内3回目は判断が定まっていない。
 2月のMPCでは、「インフレ率を目標の2%に戻すにはあと2回の利下げで十分」というタカ派的な声明が出されていた。

 スターマー英政権による大型インフラ計画や英国のインフレ率の下げ止まりを受けて、今年の英国の金利は相対的に高い水準に留まるとの見方から、ポンドドルは1.3ドル台で堅調に推移している。

 本日は、複数の中央銀行による政策金利の発表が予定されている。スイス国立銀行の予想は0.25%に引き下げ、スウェーデン中銀の予想は2.25%で据え置き、南アフリカ準備銀行の予想は7.50%で据え置きとなっている。

 ユーロドルは、2月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値が下方修正されたことで、4月17日の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げ観測が高まりつつある。
 しかし、欧州やドイツが財政拡張策に踏み出しつつあることで、インフレ上昇への警戒感が台頭している。

 本日は、複数のECB高官、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ミュラー・エストニア中銀総裁、レーンECB専務理事、クノット・オランダ中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、の講演が予定されており、今後の金融政策に関する見解に注目しておきたい。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1040ドル(2024/10/4高値)
・ユーロ円:163.88円(3/19高値)
・ポンドドル:1.3103ドル(2024/10/15高値)
・ポンド円:194.91円(3/18高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0831ドル(3/14安値)
・ユーロ円:161.50円(3/17安値)
・ポンドドル:1.2937ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:191.85円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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