ロンドン為替見通し=英インフレ指標や春季財政報告を受けたポンド中心の値動き
本日のロンドン為替市場では、英国のインフレ指標や春季財政報告の内容を見定めながらポンド中心の値動きとなりそうだ。また月末・四半期末、本邦では年度末が近いこともあり、末に絡んだフローに振らされる場面もあるだろう。
欧州序盤に発表される2月英消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%、同コアが3.6%とそれぞれ前回から0.1ポイント下回るとの市場予想。英中銀が注視しているサービス部門のインフレ率も前回の前年比5.0%は下回る見込みだ。
英CPIが予想に沿った結果であればインフレ加速一服ではあるものの、水準としては高いままとも言える。今回の2月インフレ指標だけで英中銀(BOE)の金利見通しに大きな変化はなさそうだが、景気停滞への懸念が燻るなかでも積極的に利下げという訳にも行かないだろう。一方でもし上振れた場合、ベイリーBOE総裁の舵取りは非常に難しくなりそうだ。
リーブス英財務相は本日ロンドン12時30分(日本時間21時30分)頃、春季財政報告を公表する。財務相の声明前には予算責任局(OBR)が英経済の予測を発表し、一部報道によれば、成長見通しが従来予想2%から1%程度まで引き下げられる可能性があるもよう。
昨年10月末にリーブス財務相が発表した予算案では、国民保険料の引き上げなどで400億ポンド規模の増税が明らかになった。一部英メディアによれば、今回は各省庁に対する大規模な予算削減が発表され、先日明らかにされた福祉支出の削減と合わせて2019年以来で最も急激な削減が予想されている。また、労働者層は含まれないものの、所得税の引き上げを検討しているとの憶測もある。
いずれにせよ、「成長の鈍化、財政の悪化、債務コストの上昇により、秋以降の予算策定の余地は狭まっている」との見方が広がっており、報告内容をどのように市場が、特に債券市場が判断するのかに目を向けておきたい。ポンド相場は英長期金利の上下に素直に付いていく展開か。
想定レンジ上限
・ポンドドル、20日高値1.3015ドルを超えると昨年10月15日高値1.3103ドル
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0866ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、10日安値1.2862ドルを下抜けると日足一目均衡表・基準線1.2787ドル
・ユーロドル、200日移動平均線1.0727ドル
(小針)
欧州序盤に発表される2月英消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%、同コアが3.6%とそれぞれ前回から0.1ポイント下回るとの市場予想。英中銀が注視しているサービス部門のインフレ率も前回の前年比5.0%は下回る見込みだ。
英CPIが予想に沿った結果であればインフレ加速一服ではあるものの、水準としては高いままとも言える。今回の2月インフレ指標だけで英中銀(BOE)の金利見通しに大きな変化はなさそうだが、景気停滞への懸念が燻るなかでも積極的に利下げという訳にも行かないだろう。一方でもし上振れた場合、ベイリーBOE総裁の舵取りは非常に難しくなりそうだ。
リーブス英財務相は本日ロンドン12時30分(日本時間21時30分)頃、春季財政報告を公表する。財務相の声明前には予算責任局(OBR)が英経済の予測を発表し、一部報道によれば、成長見通しが従来予想2%から1%程度まで引き下げられる可能性があるもよう。
昨年10月末にリーブス財務相が発表した予算案では、国民保険料の引き上げなどで400億ポンド規模の増税が明らかになった。一部英メディアによれば、今回は各省庁に対する大規模な予算削減が発表され、先日明らかにされた福祉支出の削減と合わせて2019年以来で最も急激な削減が予想されている。また、労働者層は含まれないものの、所得税の引き上げを検討しているとの憶測もある。
いずれにせよ、「成長の鈍化、財政の悪化、債務コストの上昇により、秋以降の予算策定の余地は狭まっている」との見方が広がっており、報告内容をどのように市場が、特に債券市場が判断するのかに目を向けておきたい。ポンド相場は英長期金利の上下に素直に付いていく展開か。
想定レンジ上限
・ポンドドル、20日高値1.3015ドルを超えると昨年10月15日高値1.3103ドル
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0866ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、10日安値1.2862ドルを下抜けると日足一目均衡表・基準線1.2787ドル
・ユーロドル、200日移動平均線1.0727ドル
(小針)