株式明日の戦略-4桁高の翌日に4桁安 波乱相場の終わりは見えず

 9日の日経平均は大幅反落。終値は1298円安の31714円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり148/値下がり1473。本決算が好感されたパルGHDが大幅高となって上場来高値を更新。円高進行を手がかりに神戸物産やセリアが買いを集めた。JR西日本や相鉄HDなど鉄道株の一角が堅調。心筋細胞シートに関するリリースを材料にクオリプスがストップ高比例配分となっており、連想買いが入ったセルシードやケイファーマもストップ高となった。

 半面、ディスコのほか、アドバンテスト、レーザーテック、東京エレクロトンなど半導体株が軒並み大幅安。フジクラ、古河電工、住友電工の電線大手3社も大きめの下げとなった。ほか主力どころでは、ソフトバンクG、川崎重工、日立などが大幅安。車の炭素繊維に関してEUが原則禁止を検討しているとの報道を嫌気して、東レや帝人が急落した。

 日経平均は4桁の下落。今週に入って全面安、全面高、全面安と極端な動きが続いている。売買代金上位銘柄の振れ幅が大きくなっていることから、指数も値幅が出やすくなる。あすは引け後にファーストリテイリングが上期決算を発表予定で、この決算を消化する金曜11日はSQ日。マーケットが落ち着きを取り戻すのはもう少し先になりそう。下向きの5日線(32875円、9日時点)を超えられない状態が続く中、きょうの安値は31258円まであった。7日の安値30792円を下回ってしまうとそのことが新たな売りを呼び込む可能性があるだけに、あすは31000円より上をキープすることができるかが注目される。

(小針)
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