NYマーケットダイジェスト・14日 株高・金利低下・ドル安

(14日終値)
ドル・円相場:1ドル=143.06円(前営業日比▲0.48円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.35円(▲0.68円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1351ドル(▲0.0004ドル)
ダウ工業株30種平均:40524.79ドル(△312.08ドル)
ナスダック総合株価指数:16831.48(△107.02)
10年物米国債利回り:4.37%(▲0.12%)
WTI原油先物5月限:1バレル=61.53ドル(△0.03ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=3226.3ドル(▲18.3ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。トランプ米政権が相互関税の対象からスマートフォンなどを除外したことが好感されると、時間外のダウ先物や欧州株相場が堅調に推移。投資家の過度な警戒感が後退し、円売り・ドル買いが優勢となった。22時30分前には一時144.08円付近まで値を上げた。
 ただ、週明け早朝取引で付けた日通し高値144.31円が目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。米長期金利の大幅低下も相場の重しとなり、1時過ぎには142.78円付近まで下押しした。そのあとは143.00円を挟んだ狭いレンジ取引に終始した。
 なお、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は講演で「関税によるインフレへの影響は一時的なものと予想」「経済が著しく減速し、景気後退入りの恐れがある場合、自身のこれまでの予想よりも早い時期に、より大きな度合いでの利下げを支持する」との見解を示した。

・ユーロドルは3日ぶりに小反落。欧州市場序盤には一時1.1425ドルまで値を上げたものの、前週末に付けた2022年2月以来の高値1.1473ドルがレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。22時過ぎには1.1296ドル付近まで下押しした。
 もっとも、本日早朝に付けた日通し安値1.1280ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米長期金利の大幅低下も相場を下支えした。

・ユーロ円は反落。欧州株相場の上昇などを手掛かりに円売り・ユーロ買いが先行すると21時前に一時163.17円付近まで上げたものの、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。ドル円の失速に伴う売りが出ると162.09円と日通し安値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。トランプ米政権がスマートフォンなど電子関連製品を相互関税の対象から除外する措置を決めたことを受けて、米関税政策を巡る投資家の警戒感が和らいだ。米長期金利が大幅に低下したことも投資家心理の改善につながり、指数は一時560ドル超上昇する場面があった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは6日ぶりに大幅反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。ウォラーFRB理事が「景気後退の脅威があれば、早期利下げを支持する」と発言したことも相場を下支えした。

・原油先物相場は小幅に続伸。アジアや欧州の株式相場が上昇したことを好感して62ドル台半ばまで上昇する場面があった。ただ、エネルギー需要の先行き不透明感は根強く上値は限られた。

・金先物相場は5日ぶりに反落。米関税政策を巡る過度な警戒感がいったん落ち着いたことで、金相場は利益確定売りが強まった。

(中村)
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