東京外国為替市場概況・10時 ドル円、下値試す

 16日の東京外国為替市場でドル円は下値を試した。10時時点では142.88円とニューヨーク市場の終値(143.21円)と比べて33銭程度のドル安水準だった。8時過ぎに買われた場面でも、早朝にもつけた143.28円で上昇が一服。その後は、軟調な時間外の米株先物を眺めながらドル売り円買いが優勢となった。米長期金利の低下も重しとなり、一時142.77円まで下押している。
 なお、米国では半導体製品の対中輸出規制がさらに強化され、これを嫌気して米エヌビディアが時間外で6%超急落。日本の半導体関連株の弱さに繋がっているもよう。

 ユーロ円は下げ渋り。10時時点では161.63円とニューヨーク市場の終値(161.57円)と比べて6銭程度のユーロ高水準だった。米中貿易戦争への警戒感で株式市場が弱含むと、リスク回避の円買いが意識された。もっとも、米金利の低下を支えにユーロドルが反発していることで下値も限定され、10時過ぎには161.70円までじり高となった。
 ほか、リスクに敏感なオセアニア通貨が対円で売られた。豪ドル円は90.39円、NZドル円も84.12円まで下値を広げた。

 ユーロドルは強含み。10時時点では1.1317ドルとニューヨーク市場の終値(1.1282ドル)と比べて0.0035ドル程度のユーロ高水準だった。時間外の米10年債利回りが一時4.31%前半まで低下したことを受け、1.1322ドルまでユーロ高ドル安が進んだ。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:142.77円 - 143.28円
ユーロドル:1.1281ドル - 1.1322ドル
ユーロ円:161.36円 - 161.70円


(小針)
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