ロンドン為替見通し=米中交渉進展なしのリスクに警戒、指標は消費者信頼感指数に注目
本日の欧州時間のユーロドルは、トランプ政権の関税に関する報道と月末を控えた特殊玉、欧州の経済指標が相場を左右することになりそうだ。
先週23日から昨日にかけて、ユーロドルは1.13ドル前半から1.14ドル半ばで方向感なく上下している。先週21日に2021年11月以来の高値を更新して以後は、トランプ政権が中国に対する関税圧力緩和姿勢を見せたことで、ややドル売りの勢いが弱まった。ただ、昨日にベッセント米財務長官は「貿易摩擦の緩和は中国次第だ」と発言、一方で本日には中国も王毅・中国外相が「譲歩や後退はいじめる側をますます増長させるだけだ」と述べるなど、両国間の溝が埋まったようには見えない。脅せば多くの国がなびくと思っていたトランプ政権だが、相互関税は米国のトリプル安を招いただけになり、トランプ政権がより一層圧力の緩和姿勢を見せない限りは再び米国売りトレンドに戻る可能性が高そうだ。
また、昨日はニュース等がなかったのにも関わらず、月末が近づいていることもありポンドは対ドルで約3年2カ月ぶりの水準まで買われた。今日、明日もロンドンフィキシングを中心に、複数の通貨で月末玉が出る可能性が高いことで注意が必要になる。
経済指標では、ドイツやユーロ圏の消費者信頼感指数などが発表される。ここ最近は欧州の経済指標で市場が動意づくことは少ないが、昨日は米ダラス連銀製造業景況感指数が2020年5月以来の低水準になったことでドル売りが進んだ。通常は動意が薄い指標でも市場が予想以上に反応する可能性があるかもしれない。
・想定レンジ上限
ユーロドル:1.1440ドル近辺の日足一目均衡表・転換線を上抜ければ、4月22日高値1.1547ドル。
・想定レンジ下限
ユーロドル:4月28日安値1.1330ドル。
(松井)
先週23日から昨日にかけて、ユーロドルは1.13ドル前半から1.14ドル半ばで方向感なく上下している。先週21日に2021年11月以来の高値を更新して以後は、トランプ政権が中国に対する関税圧力緩和姿勢を見せたことで、ややドル売りの勢いが弱まった。ただ、昨日にベッセント米財務長官は「貿易摩擦の緩和は中国次第だ」と発言、一方で本日には中国も王毅・中国外相が「譲歩や後退はいじめる側をますます増長させるだけだ」と述べるなど、両国間の溝が埋まったようには見えない。脅せば多くの国がなびくと思っていたトランプ政権だが、相互関税は米国のトリプル安を招いただけになり、トランプ政権がより一層圧力の緩和姿勢を見せない限りは再び米国売りトレンドに戻る可能性が高そうだ。
また、昨日はニュース等がなかったのにも関わらず、月末が近づいていることもありポンドは対ドルで約3年2カ月ぶりの水準まで買われた。今日、明日もロンドンフィキシングを中心に、複数の通貨で月末玉が出る可能性が高いことで注意が必要になる。
経済指標では、ドイツやユーロ圏の消費者信頼感指数などが発表される。ここ最近は欧州の経済指標で市場が動意づくことは少ないが、昨日は米ダラス連銀製造業景況感指数が2020年5月以来の低水準になったことでドル売りが進んだ。通常は動意が薄い指標でも市場が予想以上に反応する可能性があるかもしれない。
・想定レンジ上限
ユーロドル:1.1440ドル近辺の日足一目均衡表・転換線を上抜ければ、4月22日高値1.1547ドル。
・想定レンジ下限
ユーロドル:4月28日安値1.1330ドル。
(松井)