NY株見通し-1-3月期GDP速報値、3月PCE価格指数などの経済指標に注目

 今晩は経済指標に注目。昨日はラトニック米商務長官やトランプ大統領などの発言を受けて貿易交渉進展期待が高まり主要3指数がそろって上昇。ダウ平均が300.03ドル高(+0.75%)、S&P500が0.58%高とともに6営業日続伸した。前日に5営業日ぶりに小幅反落したナスダック総合も0.55%高と反発した。4月2日にトランプ大統領が「相互関税」を発表して以来急落した米国株は足もとで下落幅を急速に縮小し、月初来ではダウ平均が3.51%安、S&P500が0.91%安となり、ナスダック総合は0.94%高とプラス圏となった。

 今晩の取引では貿易問題で最悪期を脱したとの見方が引き続き支援となることが期待されるが、昨日までダウ平均とS&P500が6営業日続伸したことで、上値も重い展開か。トランプ関税による景気後退懸念が高まる中、昨日発表された4月消費者信頼感指数や3月JOLTS求人件数はともに前月から悪化し、市場予想も下回った。今晩は1-3月期GDP速報値が発表されるほか、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視する3月個人消費支出 (PCE)価格指数も発表予定で、足もとの景気動向や物価動向が焦点となりそうだ。

 今晩の米経済指標は1-3月期GDP速報値、3月個人消費支出 (PCE)価格指数のほか、4月ADP 民間部門雇用者数、4月シカゴ地区購買部協会景気指数、3月中古住宅販売仮契約指数、EIA週間原油在庫など。企業決算は寄り前にキャタピラー、ウエスタン・デジタル、引け後にメタ、マイクロソフト、クアルコムなどが発表予定。(執筆:4月30日、14:00)

(山下)
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