欧州マーケットダイジェスト・5日 株高・金利低下・ドル底堅い

(5日終値:6日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.09円(5日15時時点比▲0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.83円(▲0.58円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1299ドル(▲0.0034ドル)
FTSE100種総合株価指数:休場
ドイツ株式指数(DAX):23344.54(前営業日比△257.89)
10年物英国債利回り:休場
10年物独国債利回り:2.517%(▲0.016%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月スイス消費者物価指数(CPI)
前月比     0.0%        0.0%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下値が堅かった。トランプ米大統領が海外製作の映画に100%の関税を課すと表明したことが嫌気されると、時間外のダウ先物が下落。欧州勢参入後もドル売りの流れが続いた。NY市場に入ってもドル売りが継続し、前週末の安値143.73円を下抜けると一時143.54円まで値を下げた。
 ただ、一目均衡表転換線が位置する143.71円がサポートとして意識されると下げ渋った。23時発表の4月米ISM非製造業指数が51.6と予想の50.2を上回るとドルを買い戻す動きが活発化し、一時144.24円付近まで値を戻した。一時250ドル超下落したダウ平均が上げに転じたことも相場を下支えした。

・ユーロドルは上値が重かった。英国がアーリーメイバンクホリデーで休場のため、市場参加者が少ない中、全般ドル売りが先行。22時過ぎに一時1.1365ドルと日通し高値を付けた。ただ、前週末の高値1.1381ドルが目先レジスタンスとして意識されると失速した。予想を上回る米ISM非製造業指数も相場の重しとなり、3時過ぎには1.1297ドル付近まで下押しした。
 なお、ベッセント米財務長官は「関税、減税、規制緩和は長期投資を促進する鍵」「(中国との交渉について)今後数週間で進展が見られる可能性」「貿易に関するいくつかの取引成立が非常に近い」などと述べたと伝わったが、相場の反応は限られた。

・ユーロ円は弱含み。ドル絡みの取引が中心となったこともあり、しばらくは163円台前半でのもみ合いが続いたものの、24時過ぎには一時162.78円と日通し安値を更新した。ドル円の下げ渋りにつれた買いが入った半面、ユーロドルの失速に伴う売りが出た。

・ロンドン株式相場はアーリーメイバンクホリデーのため休場となった。

・フランクフルト株式相場は9日続伸。米関税政策を巡る協議が進展するとの期待から独株にも買いが入った。2日発表された米雇用統計を受けて米経済の下振れ懸念が後退したことも投資家心理の改善につながった。個別ではラインメタル(3.24%高)やコメルツ銀行(2.92%高)、ミュンヘン再保険(2.73%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場で独国債が上昇した。

(中村)
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