欧州マーケットダイジェスト・28日 株高・金利上昇・ドル安・円高

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=142.36円(28日15時時点比▲1.13円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.31円(▲0.90円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1401ドル(△0.0027ドル)
FTSE100種総合株価指数:8417.34(前営業日比△2.09)
ドイツ株式指数(DAX):22271.67(△29.22)
10年物英国債利回り:4.509%(△0.030%)
10年物独国債利回り:2.521%(△0.052%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は頭が重かった。日本時間夕刻に一時143.89円と日通し高値を付けたものの、前週末の高値144.03円が目先レジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。一時は4.29%台まで上昇した米10年債利回りが4.21%台まで低下したこともドル売りを促した。
 4月米ダラス連銀製造業景況感指数が▲35.8と前月の▲16.3から大幅に悪化し、2020年5月以来の低水準を記録すると全般ドル売りが活発化。前週末の安値142.59円を下抜けて一時142.13円まで値を下げた。

・ユーロドルは底堅い動き。アジア時間に一時1.1330ドルと日通し安値を付けたあとはじり高の展開に。米長期金利が低下に転じたことなどがユーロ買い・ドル売りを促し、前週末の高値1.1394ドルを上抜けると一時1.1422ドルまで上値を伸ばした。
 なお、ベッセント米財務長官は「我々は強いドル政策を堅持している」と述べたほか、「欧州中央銀行(ECB)はユーロ押し下げのために利下げを行うだろう」と話し、足もとのユーロ高に言及した。

・ユーロ円は弱含み。ドル円の下落につれた円買い・ユーロ売りが入ると一時162.26円と日通し安値を付けた。一時は300ドル超上昇したダウ平均が失速し200ドル超下落したことも相場の重し。

・ロンドン株式相場は小幅ながら11日続伸。前週末の米国株相場の上昇を受けて、英株にも買いが先行した。ただ、足もとで相場上昇が続いているため、短期的な過熱感から利益確定目的の売りが出ると伸び悩んだ。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われた半面、リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られた。

・フランクフルト株式相場は小幅ながら5日続伸。米政権が関税を巡り、対中強硬姿勢を緩めつつあるとの観測から投資家心理が改善。独株にも買いが入った。個別ではエアバス(2.63%高)やフレゼニウス・メディカル・ケア(2.26%高)、フレゼニウス(1.98%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落した。株高を受けた。

(中村)
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