ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ドル円、反落

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は142.01円と前営業日NY終値(143.67円)と比べて1円66銭程度のドル安水準だった。日本時間夕刻には一時143.89円まで値を上げたものの、前週末の高値144.03円が目先レジスタンスとして意識されると徐々に弱含んだ。一時は4.29%台まで上昇した米10年債利回りが4.20%台まで低下したこともドル売りを促した。4月米ダラス連銀製造業景況感指数が▲35.8と前月の▲16.3から大幅に悪化し、2020年5月以来の低水準を記録すると全般ドル売りが活発化し、前週末の安値142.59円を下抜けて一時141.99円まで値を下げた。

 ユーロドルは反発。終値は1.1420ドルと前営業日NY終値(1.1365ドル)と比べて0.0055ドル程度のユーロ高水準となった。米長期金利が低下に転じたことなどを手掛かりに全般ドル売りが優勢になると、前週末の高値1.1394ドルを上抜けて一時1.1425ドルまで上値を伸ばした。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.90まで低下した。
 なお、ベッセント米財務長官は「我々は強いドル政策を堅持している」と述べたほか、「欧州中央銀行(ECB)はユーロ押し下げのために利下げを行うだろう」と話し、足もとのユーロ高に言及した。

 ユーロ円は4営業日ぶりに反落。終値は162.24円と前営業日NY終値(163.30円)と比べて1円06銭程度のユーロ安水準。ドル円の下落につれた円買い・ユーロ売りが入ったほか、一時300ドル超上昇したダウ平均が失速し200ドル超下落したことも相場の重しとなり、162.21円と日通し安値を付けた。もっとも、ダウ平均が再び上昇に転じると下げ止まった。

本日の参考レンジ
ドル円:141.99円 - 143.89円
ユーロドル:1.1330ドル - 1.1425ドル
ユーロ円:162.21円 - 163.47円

(中村)
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