ニューヨーク外国為替市場概況・4日 ドル円、反落

 4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は142.77円と前営業日NY終値(143.97円)と比べて1円20銭程度のドル安水準だった。5月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が3.7万人増と予想の11.2万人増を大幅に下回ったうえ、5月米ISM非製造業景況指数が49.9と予想の52.0や好不調の境目とされる50を下回ると、米長期金利が大幅に低下。全般ドル売りが活発化し、2時前に一時142.61円と日通し安値を更新した。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.3473%前後まで低下し、約1カ月ぶりの低水準を付けた。

 ユーロドルは反発。終値は1.1417ドルと前営業日NY終値(1.1372ドル)と比べて0.0045ドル程度のユーロ高水準となった。低調な米経済指標が相次いだことで、米長期金利が大きく低下すると、全般ドル売りが優勢となった。2時前に一時1.1435ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時98.67まで低下した。

 ユーロ円は反落。終値は163.01円と前営業日NY終値(163.74円)と比べて73銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの上昇につれた買いが入ると一時164.24円と本日高値を付けたものの、ドル円の下落をきっかけに円買い・ユーロ売りが強まると一時162.99円と本日安値を付けた。

 米ドルカナダドルは弱含み。カナダ中銀(BOC)はこの日、市場の大方の予想通り政策金利を現行の2.75%に据え置くことを決めたと発表。市場の一部では0.25%の利下げを予想する向きもあっただけに、カナダドル買いが優勢となった。全般米ドル安が進んだ影響も受けて、2時30分過ぎには一時1.3653カナダドルまで値を下げた。
 なお、BOC声明では「米国の貿易政策とその影響に関するさらなる情報が得られるまで、政策金利を据え置くことを決定した」「カナダ経済が直面するリスクと不確実性に特に注意を払いながら、慎重に政策を進めていく」との見解が示された。

本日の参考レンジ
ドル円:142.61円 - 144.38円
ユーロドル:1.1357ドル - 1.1435ドル
ユーロ円:162.99円 - 164.24円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。