株式明日の戦略-売りを早々にこなして大幅高、FOMCを波乱なく消化できるか

 18日の日経平均は大幅に3日続伸。終値は348円高の38885円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1092/値下がり461。任天堂が6.6%高と急伸しており、スクエニやバンナムなどゲーム株に強い買いが入った。証券会社の目標株価引き上げを材料に大成建設や鹿島など建設株が大幅上昇。株高基調が強まる中、野村HDや大和証Gなど証券株に資金が向かった。自己株取得・消却を発表した日清オイリオが急騰。サンリオとの資本業務提携を発表したIGポートは、場中は値が付かずストップ高比例配分となった。

 一方、地政学リスクが意識される中でも三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社がそろって下落。リミックスポイント、gumi、メタプラネットなど暗号資産関連の多くが売りに押された。好地合いの中でディフェンシブ系の業種は敬遠されており、住友ファーマや中外製薬など薬品株が軟調。米国で再生エネルギー関連銘柄が急落したことを嫌気してエヌピーシーが大幅安となった。

 日経平均は3日続伸。米国株安を受けて下落して始まったものの、場中の動きは非常に強かった。日本は中東の地政学リスクが他の地域に比べて小さいとの見方から資金が入っているとの見方もある。5月以降、何度か上を試したものの38500円近辺では押し戻されていたが、きょうは38800円台まで水準を切り上げた。直近3営業日で1000円近く上昇しており、反動売りが出てきたとしても健全な調整と受け止められる公算が大きい。売り方には分が悪く、上を試しやすい環境が整ってきた。

 本日の米国市場ではFOMCの結果を消化する。米国は19日が休場で、本日の値動きが週後半の日本株に大きな影響を与える可能性がある。ただ、政策変更はないとみられており、地政学リスクが高まっているこの局面では、FRBからのメッセージもマーケットに配慮したものになると思われる。円高が急速に進行してしまうとやっかいだが、それ以外のケースでは、日本株にそれほど悪い流れにはならないだろう。米国株が上昇し、ドル円が円安に振れるようなら、あすは39000円超えからのスタートもあり得る。主力どころの銘柄の個別チャートを見ても過熱感が強いものは少ないだけに、FOMCを消化して一段高の展開に期待したい。
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