東京為替見通し=欧米のリセッション(景気後退)懸念でリスク回避の円高か
28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、4-6月米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率0.9%減と発表され、2四半期連続のマイナス成長、景気後退(リセッション)入りとなったことで、米中長期金利の急低下とともに134.20円まで下落した。ユーロ円はドル円の下落に連れて136.38円まで下落。ユーロドルは、欧州時間の安値1.0114ドルから1.0200ドル前後まで反発した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国経済が2022年上半期の「テクニカル・リセッション」の可能性が高まり、ユーロ圏経済も2022年下半期でのリセッション(景気後退)入りの可能性が警戒される中、リスク回避の円買いが優勢となる展開が予想される。
8時30分に発表される7月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)は前年比+2.2%と予想されており、全国コア消費者物価指数の先行指標となることで要注目か。
米国経済のリセッション入り懸念は、ドル円の売り要因となり、ユーロ圏経済のリセッション入り懸念は、ユーロ円の売り要因となる。
米国4-6月期(第2四半期)実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比0.9%減と発表され、1-3月期(第1四半期)の1.6%減に続いて、2四半期連続で縮小した。
通常、2四半期連続で実質GDPが前期比マイナスとなった場合にリセッションと見なされるが、景気循環の始まりと終わりを正式に認定するのは全米経済研究所(NBER)の学者グループである。
バイデン政権は、リセッションの正式な定義は複雑であり、単なる2四半期連続マイナス成長よりも深いものだと説明している。
バイデン大統領は、「私の見解では、米経済はリセッション入りしないだろう。私が望むのは、この急速な成長から安定した成長にシフトすることだ」と述べ、米失業率が3.6%の歴史的低水準にある点に言及した。
ディース米国家経済会議(NEC)委員長は、米経済で4-6月期に雇用が100万人余り増えたと述べ、雇用を失わなかった米経済がリセッションに陥ったことはないと指摘した。
イエレン米財務長官も、第2四半期もGDPが減少したとしても、雇用市場と需要の強さを考えればリセッションを示唆するものにはならないと指摘し、「リセッションは経済が広範囲にわたって弱くなることだ。今のところそれは見られていない」と述べている。
しかしながら、パウエルFRB議長が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での「利上げのペースはデータ次第」と述べていることで、2022年1-6月期の米国経済が「テクニカル・リセッション」入りした可能性は、利上げ幅が0.50%程度に落ち着く可能性を高めている。
また、ユーロ圏景況感指数は7月に約1年半ぶりの低水準に落ち込んでおり、エネルギー不足への警戒感から、近くリセッション(景気後退)に陥るとの警戒感が高まっている。
ゴールドマン・サックス・グループは、ユーロ圏の域内総生産(GDP)について、7-9(第3四半期)は0.1%減、10-12月(第4四半期)は0.2%減と、リセッション(景気後退)が今年末まで続くと予想している。
(山下)
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国経済が2022年上半期の「テクニカル・リセッション」の可能性が高まり、ユーロ圏経済も2022年下半期でのリセッション(景気後退)入りの可能性が警戒される中、リスク回避の円買いが優勢となる展開が予想される。
8時30分に発表される7月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)は前年比+2.2%と予想されており、全国コア消費者物価指数の先行指標となることで要注目か。
米国経済のリセッション入り懸念は、ドル円の売り要因となり、ユーロ圏経済のリセッション入り懸念は、ユーロ円の売り要因となる。
米国4-6月期(第2四半期)実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比0.9%減と発表され、1-3月期(第1四半期)の1.6%減に続いて、2四半期連続で縮小した。
通常、2四半期連続で実質GDPが前期比マイナスとなった場合にリセッションと見なされるが、景気循環の始まりと終わりを正式に認定するのは全米経済研究所(NBER)の学者グループである。
バイデン政権は、リセッションの正式な定義は複雑であり、単なる2四半期連続マイナス成長よりも深いものだと説明している。
バイデン大統領は、「私の見解では、米経済はリセッション入りしないだろう。私が望むのは、この急速な成長から安定した成長にシフトすることだ」と述べ、米失業率が3.6%の歴史的低水準にある点に言及した。
ディース米国家経済会議(NEC)委員長は、米経済で4-6月期に雇用が100万人余り増えたと述べ、雇用を失わなかった米経済がリセッションに陥ったことはないと指摘した。
イエレン米財務長官も、第2四半期もGDPが減少したとしても、雇用市場と需要の強さを考えればリセッションを示唆するものにはならないと指摘し、「リセッションは経済が広範囲にわたって弱くなることだ。今のところそれは見られていない」と述べている。
しかしながら、パウエルFRB議長が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での「利上げのペースはデータ次第」と述べていることで、2022年1-6月期の米国経済が「テクニカル・リセッション」入りした可能性は、利上げ幅が0.50%程度に落ち着く可能性を高めている。
また、ユーロ圏景況感指数は7月に約1年半ぶりの低水準に落ち込んでおり、エネルギー不足への警戒感から、近くリセッション(景気後退)に陥るとの警戒感が高まっている。
ゴールドマン・サックス・グループは、ユーロ圏の域内総生産(GDP)について、7-9(第3四半期)は0.1%減、10-12月(第4四半期)は0.2%減と、リセッション(景気後退)が今年末まで続くと予想している。
(山下)