NY為替見通し=ドル円、米金利先高観の強まり具合を見極め

 本日のニューヨーク為替市場でドル円は、金利先高観の強まり具合を見極めながらの取引か。昨日は米金融当局者からインフレを警戒する声が次々と聞かれた。米連邦準備理事会(FRB)が引き締めペースを緩めるのはまだ先との思惑が広まり、米・中長期金利は上昇基調、ドル円も欧州序盤から上値を伸ばしている。

 昨日の米地区連銀総裁の主な発言は以下になる。
・デイリー米サンフランシスコ連銀総裁「インフレへの勝利宣言には早すぎる」
・ブラード米セントルイス連銀総裁「インフレがピークに達したというには時期尚早」「9月会合では0.75%の利上げ支持に傾いている」
・ジョージ米カンザスシティ連銀総裁「FRBはインフレ低下を完全に確信する必要がある」
・カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は「至急インフレを低下させる必要がある」

 NY勢の参入後に米10年債利回りが約1カ月ぶりに3%台を試すのか、また同2年債利回りが17日に一瞬乗せた3.37%台を目指すのかに注目したい。なおNY序盤にはバーキン米リッチモンド連銀総裁の講演が予定されている。

 北米の経済指標では、6月カナダ小売売上高(予想:前月比0.3%/自動車を除く前月比0.9%)が発表予定。前回からはプラス幅を縮めることが見込まれている。6月の数値でもあり市場インパクトは弱いと思われものの、市場予想から大幅振れともなればカナダドルの動意に繋がりそうだ。

想定レンジ上限
・ドル円は7月27日高値137.46円、カナダドル円が同月28日高値106.51円。

想定レンジ下限
・ドル円は17日高値135.50円、カナダドル円は日足一目均衡表・雲の上限104.72円。



(小針)
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